第22話
「生きてて、楽しい?」
唐突な質問に私はなんて答えたらいいのか少し悩む。
「…楽しいよ。とっても。」
そう口は言葉を紡ぐのに、心では辛い日々が駆け巡る。
辛くて辛くて、泣きたくなるのを、必死に我慢した。
私はこの子の前で泣いちゃいけない気がした。
「どうしたらそんな風に笑えるの。」
「え?」
「私は、笑えない。」
その言葉はどちらの意味なのか、今の私には分からなくて、しばらくの沈黙が続いた。
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