第6話
少しして貧血も治り教室に戻るも、もうみんな帰ってしまった様で私たちのカバンがあるだけだった。
「空、行けそうか?」
偶然か、京ちゃんの計らいか…
席替えをしても隣の席はまた潤だった。
授業のない飾りの様な軽い鞄を持って、うんと答える。
4人で校舎を出ると、いつから居たのか校門の外には見覚えのある黒い車が止まっていた。
中にはもちろん、颯と祐聖が。
運転席の柾人さんの胸には卒業の花。
「柾人さん、卒業おめでとうございます。」
そう言って車に乗り込むと、
「…ありがとうございます。」
びっくりした様な顔をしながら、笑顔で柾人さんは言う。
「卒業できて良かったな〜!
また留年してたら柾は家追い出されてたな!」
かっかっかっと笑う潤に、ほんとですよと汗をかく柾人さん。
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