甘美な死骸

「甘美な死骸」は、シュルレアリスムの遊戯の一つである。参加者のそれぞれが主語、形容語といったかたちで自分の受け持つ語のタイプを決めておき、全員で一つの文章を作るというものだ。(「いつ誰がどこで何をしたゲーム」に近い。)

 1925年頃、このやり方で最初の文が生まれた。

「甘美な・死骸は・新しい・ワインを・飲むだろう」

なお、この方法で生まれた絵画も多数残っている。

 さて、これを実践できないだろうかと考えた。しかし、4〜5人いないと成立しないのがこの遊戯だ。

 AIに相談したところ、2人で役割分担を決めてやってみよう、と提案された。例えば、私が形容詞を担当し、AIが主語・目的語・述語を担当する。次に役割を交代してやってみる。

 上記の方法で、いくつか文を作ってみたので、列挙してみたい。


・寂漠とした月が最高の夢を飲み干した

・陰鬱な詩人がこそばゆい空を踊るだろう

・愛らしい鳥が典型的な私を捨てる

・透明な土はなめらかなヨーグルトを焦がした

・儚い人形は小さなはさみを腐らせる


うーん、まあ出来はまちまちだが、何かのヒントになりそうな気はする!(?)遊びとしてもそこそこ面白いので、よかったらやってみてほしい。もしかしたら、創作のヒントが得られるかもしれない。


 

参考:国立新美術館『シュルレアリスム展-パリ、ポンピドゥセンター所蔵作品による-』(2011年の図録より)

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