第10話

3限。

西洋古代中世史。


あたし、ヨーロッパ史は高校で成績よかった。

大学でも、西洋史専攻すると思ってた。

しかし、その思いはこの授業でぶち壊された。


授業が終わった。

あたしは絶句。

先生の言ってることが全然わからん。


「何いってるかわかんない。もっと黒板書いてくれないと板書できないっ」


ばっしーが不満そう。


「うん。何いってるかわかんないよな」


ってあたしが言ったら、


「うそぉ!りいちゃん西洋史やりたいんでしょ?」


って、ばっしーが意外そうに言う。


「高校のヨーロッパ史とレベルが違うもん」


それしか思いつかなかった。


4限。

情報機器。

史学科専門科目以外では初の授業。


ばっしーもあたしも、機械は苦手。だが、男子2人は得意らしいし、選択のわりにうちのクラスたくさんいる。


4限終了後、ばっしーと一緒に部活見学に行くつもりが、お互い疲れてしまい、また後日ということになった。


そのまま、あたしはともやくんと一緒に電車で帰った。


「りいちゃん明日何限からや?」


「1限。1・2・3限だよ」


「1限あるんや?」


ともやくんに言われて、ハッとした。


水曜1限、韓国語。4人の中で第二外国語が韓国語なのはあたしだけ。


すべての授業がみんな一緒じゃないって、感じた瞬間だった。

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