第3話

指定された席に座った。


しばらくして、となりに座っている女の子が話しかけてきた。


「こんにちは!」


「こんにちは!」

あたしはあわてて返した。


「はじめまして!私、小林由希(こばやし ゆき)。よろしくね」


「こちらこそよろしくね!あたし、亀梨里衣っていいます」


「私、下宿でまだこの辺のこと何も知らないんだ。知ってる人全然いないし。よかったらお昼一緒に食べたりしない?」


って小林さんが言う。


あたし、

「下宿?ってことは県外のかたなん?」

ッテ聞き返した。


そしたら、小林さん

「うん、実家は大分なの」

って。


「えっ?大分?って九州?そりゃ知り合いいないよね」


あたし、ビックリした。

初日からいきなり県外の子と話すなんて思ってなかったもん。


あたし、

「あたしは県内だけど、この大学に知り合いいないよ」

って付け加えた。


そしたら、

「ホント!?これからなかよくしようよ!」

って言われたんだ。


彼女があたしの大学生活に欠かせない人になるとは、まだ思ってなかった…。

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