10話 黒猫、脅迫、灰かぶり
10話 黒猫、脅迫、灰かぶり
シヲの出番は暫くありません、ごめんね〜。
ちなみに今回わかりますけど、この小説は鬱小説です!
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「ちっくしょう…なんだお前ら…」
支部長は二人の少女の前に膝を付いて、手を縛られていた。
「にゃ〜、頑張った方じゃにゃいかにゃ?思ってたより強かったにゃ」
「ですね、ここまで手こずるとは思いませんでした、ハイリンス…いえ、アマー教皇の弟君と呼んだ方がいいでしょうか。」
「それは、捨てた名だ。せめてハイリンスと呼べ」
灰かぶりと呼ばれていた少女はあまり興味が無さそうに、そうですか、とだけ言いながらギルドの奥の方、職員の机が並んでいる方向へ向かっていき、金庫の前にたった。
「さて、この中に白い精霊の情報
「条件が…なんだって?」
「おっと、貴方には関係の無い話です。まぁ、私達が欲しいのは数年前グランドギルドマスターが持って来た物とあの精霊の情報ですよ。」
支部長、いやハイリンスは灰かぶりが言っている事を理解出来なかった。しかし、それが問題では無いと言うように灰かぶりは言った。
「さて、この金庫を開けてください。」
「はっ…やなこった。」
「まぁ、そうですよね。黒猫?」
「はいにゃ〜!」
もう一人の少女は黒猫と言うらしい。だが今更なんで呼んだと思い、振り返ったら黒猫がギルドの職員を一人殺した。
「まて、何をやっている!!」
「何って、殺しただけにゃ。」
「こういうのは、こうして脅した方が早いので。」
「他の職員は関係ないだろう!!」
「黒猫」
「はいにゃ〜!」
支部長が口答えするたびに一人一人殺されていく職員。支部長はだんだんと顔が絶望に染まっていった。そして、口を開ける。
「Pupu po pipi.」
「おや、まさかの古代言語でしたか。それにしても、決断が早いですね。たったの4人の犠牲で済みましたよ」
「にゃにゃ、だから古代言語を試せって言ったのにゃ〜。」
「そうですね、今回ばかりは貴方が正しかったようです。」
「俺は…なんて事を…」
二人の少女が呑気に会話している横で、支部長は後悔の念に包まれていた。そして、二人の少女は歩きだす。
「さて、これはゆっくり見れる場所で見ましょうか。後片付けを頼みます、黒猫」
「はいにゃ〜!。"死配者"!」
黒猫が何かを呟いたと認識した直後、支部長の意識は途切れた。
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「さて、と。"隠居者"」
「はにゃにゃ〜、ここで見るにゃ?」
「えぇ、あの精霊が帰ってくる前に把握しておきましょう。」
夜の街の中、二人は路地裏に入り二枚の紙を開く。そこには、こんな事が書かれていた。
《白き精霊報告書》
一、白き精霊、シヲは討伐が表の勢力だと不可能とおく。
二、気配察知力は高く無い。教皇直属の隠密部隊、雨が半径1km内で常に監視しているため。
三、討伐をした方が良いと任務に就かせているウィブルス・アリアが判断した場合、闇酒場"黒"の黒猫に依頼するのが適任と思われる。
そんな事や他愛もない事がつらつらと書かれていた。この紙はなんらかのの魔道具のようで、いくつかの紙と対になっているらしい。最後まで読み切ったと思ったら、新しい報告が追加されていた。
十八、当神聖国が討伐不可能と判断していた光の大精霊をウィブルス・アリアと共に討伐。尚、アリアのワールドコンシャス使用を確認。
「へぇ、あの水ババアがワールドコンシャスを使用する程度には強い相手を討伐ですか。面白くなってきましたね。」
「にゃにゃにゃ〜、勝てるか」
「いま戦ったら、許しませんよ?」
少し心配そうな顔をしながら、次の紙を見る二人。
《
内容が、一切見れなかった。
「まじですか…私達、水ババアよりも権限ありましたよね?」
「にゃ〜、ワールドコンシャスの権限、より上がいるにゃ〜?」
「だとしたら、これを書いたのはグランドギルドマスター。彼女がそうと考えるのが自然ですね。」
「にゃ〜次の目的地は、ギルド本部にゃ?」
少女達はそう言いながら暗闇に消えて言った。
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「あら?閲覧されたわね。」
「左様でございますか…グランドギルドマスター…」
とある場所、とある部屋。男女が二人で話していた。片方は教皇。片方はグランドギルドマスター。二人は、食事を楽しみながら言葉を放った。
「厄災が、本格的に動きだすね、これは。」
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作者の甘茶です!面白ければハートと星、フォローお願いします!作者の推しは灰かぶりです。
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