9話 白は踊り、白は狂い、青は嗤う。後編

9話 白は踊り、白は狂い、青は嗤う。後編



最終確認してたら公開しちゃいけない事書いてたので少し短めです〜。

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「カッチーン!!うるさいよ猫!散々煽られて我慢してたけど、流石のイザナちゃんも我慢の限界だよ!?」


イザナのその一言で戦闘が激化した。害刃を振るい、猫がそれをいなす。極偶に双方攻撃が入る事があるが、両者気にしない。常人ならこの戦いに入れないだろう。しかし、ここにいるもう一人はアリア。この戦いにも着いていけた。


「蒼水の魔導書」


アリアが呟くと周りに大洪水のように流れている水がアリアに手元一点に集まってくる。その水を、アリアが腕振るい投げた。


『痛い、痛いのよ。』


初めて、猫にまともに効いた攻撃になった。そこを見過ごさず、イザナが魔法で攻撃を入れる。


逢魔時ゴーストタイム!」


複数の手が猫に向かい、猫を叩き落とそうとする。そこに追加でアリアの魔法と、イザナの害刃の攻撃も入る。


「クリアウォーターボール!」


「害を成せ、灰燼に返せ!死城デスキャッスル!」


アリアの魔法で時間が稼がれてる間に、イザナは害刃に詠唱を入れた魔法を掛け、威力をあげる。その害刃を猫にまともに入れた。猫が倒れる。


『……ありがとう、ありがとうなのよ。イザナ。』


『なぁにがありがとうよ!こちとらお前にやられた傷で痛いんですけど!』


『ごめんね。ごめんなさいなの。これで、私は消えれるのよ。』


『…どういうこと?』


会話を聞いてて、猫の行動が不本意だったのでは無いかと感じ始めるイザナ。質問をしている。


『いずれ、いずれわかるのよ。』


『なに!どう言う事!?教えなさいよ!』


『終末者、闇成者になれば、わかるのよ。それまでの辛抱なのよ。』


『?どう言う事!?』


『あぁ、ありがとうなのよ。イザナ。』


そう言い残して、猫は消えてった。イザナは納得いかない顔のまま、害刃を解除する。そして、すぐ別の事で頭を悩ました。


「それでぇ〜?君は誰なのかなぁ〜?」


振り返ったらアリアがいた。


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「おいおいおい、なんだこりゃあ…」


嬢ちゃん達が出て行った数時間後、半端ない魔力が森の方から上がる。一つは、お嬢。もう一つは、おそらく嬢ちゃん。あと一つは、なんだ?


「こりゃ思った以上にやばいか…?」


ギルド長は、昔アリアに教えられていた。『私の魔力が遠くにいてもわかるぐらい膨れ上がってる時は〜、切り札を一つ使っている状況だからぁ〜、絶対に周りに人を近づけないでねぇ。』と。その言葉から見ると、アリアが切り札を使わなければいけない状況になっているのだろう。それすなわち、相手が相当厄介だと言う事だ。


「とは言え、やれる事は少ねぇしなぁ…」


できる事と言えば、森に人を近づけさせない事だろう。まぁ、まず探索者は近づかないであろうが。


そうして、しばらくして、魔力が収まり安心していた所で、問題が起きる。ギルドが静か過ぎるのだ。何かあったのかと思い、ギルド長室から出て表の受付へ行くと、全員が寝ていた。全員が、だ。


「お前達、何をした?」


ギルド長は目の前にいる人物達がそれを為した人物達だと判断し、静かに魔力を高める。


「はにゃ〜?怒らないんだにゃ!ね、灰かぶり、この人、凄くないにゃ?」


「その口調、やめてくれない…?こっちまで恥ずかしい……」


二人の少女と思われるフードを被った人がいた。


「初めまして、アマー・ハイリンスさん。私達に、協力してくれますか?」 


「はっ…。やなこった。」


ギルド長は、二人に向かい走り出した。


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「なるほどねぇ〜、シヲちゃんは、二重人格みたいな存在だった、と。」


「はい、そのとおりです…」


イザナは、追い詰められていた。アリアの言葉に。


詳しい事を話さなかったら、シヲちゃんが来た時に全て聞くと言われたのだ。そんな事されたらイザナはシヲに怒られてしまうだろう。イザナはそれを恐れたのだ。


(うぅ〜、これで姉の威厳が保てるなら!)


姉としての威厳は、既に全く無かった。


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