5話 アリア、案内、ギルドに入る。



前回の大雑把あらすじ

アリア「どーしよこの子強いし戦いたくないんだけど」

シヲ「戦う気はないよ」

アリア「え、まじ?」

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『すごい街並み〜』


『確かに、すごい。』


シヲとイザナは、そんな会話を交わしながらアリアの後ろに着いて行っていた。実際、今いるウィブルス街は広く、賑わっていた。多少なりとも戦闘に関係ある者はシヲが通るたびに怯えているのだが、一般人には分からない様な気配を出していた。また気配が抑えきれてないのだ。


「シヲちゃん、その気配、もー少し抑えられない〜?」


「あ、うん。やって、みる。」


その問答の後、シヲは気配を抑えようとしてみた。自身の気配、死の気配を内面、精神世界に押し留めようとしてみたのだ。イザナにぶつける様なイメージで押しとどめてみると、見事気配は治った。


『あだ、あだだだだっ!?』


イザナは痛がっていたが、シヲは見てみぬふりをした。


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しばらく街の案内をアリアから受けた後、アリアに連れてこられたのはとある建物だった。シヲが尋ねる。


「ここ、なに?」


「探索者補助ギルドよ〜」


それを聞いた時、シヲは知識から探索者の事を考える。そしてすぐ理解した。人間には探索者がいて、その者達の相互互助組織だったはずだ。こういう時、パト様の知識は役に立つ。


「なんで?」


「シヲちゃん、身分証あった方が便利なんじゃない〜?」


「そんな事、ない。」


「でも実際、この街入る時私まで出てきたでしょ〜?」


「…わかった。」


そう言われれば納得するしかない。事実だからだ。そう思いながらギルドの中に入る。すると一斉に視線がこちらに向いてきた。子供が来たら圧力で泣いてしまうだろう。ある男が聞いてきた。


「あー、お嬢。一応聞くが、その子は?」


「依頼にあった精霊で、あの気配の主よ〜。」


「あー、重ねて一応。大丈夫なのか?」


「大丈夫よ〜。本人に人に害を為す気はないみたいだし。ねー、シヲちゃん?」


「ん、ない。そんな事より、身分証が欲しい。」


「は?身分証?」


驚いているギルド長に、アリアは説明する。シヲにこれ以上街の兵士など動かさせない為に、身分証を用意しときたいと、その他業務連絡の様なのだろうか、色々と話していた。


「あー、話はわかった。嬢ちゃん、シヲちゃんだったかな?身分証、探索者証明書を作るからこっち来てくれるかい?」


「わかった。」


そう言いながらギルド長が居るカウンターの方に近づく。そして色々と手続きを行なった。名前、年齢など、色々書いた後、上級と書いてあるカードをもらった。


「上級?知識では、下級二段級。」


「あー、なんで上級かって?嬢ちゃん、既に強すぎるんだよ。お嬢、アリアにはまだギリギリ勝てないらしいから特級ではないが、もう既に上級の上位者ぐらい実力があるんだ。安心してくれ、本部にはきちんと俺から言っておく。説得しておく。」


実は今アリアの名前を知ったシヲだったが、そんな事は置いといて。

その言葉には、お前が下級二段級だと馬鹿が何かちょっかい掛けるから勘弁してくれと思ってしまう様な圧力がかかっていた。するととある男が立ち上がる。


「おいおいおい、そんな小娘が上級?そりゃなーーーー」


男が言葉を発しきる事は無かった。シヲが魔法をぶつけ、男が壁にめり込んだからだ。ギルド長はそれを見て、言った。


「あー、今みたいな馬鹿が出てこない為に、上級になってもらった訳だ。納得いったかな?」


「ん、わかった。」


「それと、出来る限りこんな事はやめて欲しいんだが…」


「嫌。」


「あー、まぁそうだよなぁ。まぁ、良い。ただ。街だけは壊さない様にしてくれ、な?」


「それは、貴方達次第。でも、アリアがいる間はやらない。」


『ひゅー!シヲちゃんってば過激ー!』


とりあえずイザナは殴っておいた。


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アリアは、ギルド長とシヲが話している間、手紙を書き、教皇へ向けて手紙を出した。内容は、


〝あの精霊、討伐しようと思えばできたけど、やったら私が二度と戦えないぐらい怪我負うからやらなかったわ。後あの子はしばらくウィブルス街に居させるから、安心して頂戴。〟


大雑把にそう書かれていたが、その手紙を見て教皇は頭を抱えることになるがそれはまた別のお話。もうしばらくは、シヲはウィブルス街で過ごす事になりそうだった。


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作者の甘茶です!気に入ったらフォロー、♡と⭐︎お願いします!ちょっと難産でした。


3/8

矛盾が生じたので加筆修正。

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