第9話 冒険者ギルド
さて、気前のいい屋台の店主ボルバグに教えてもらった建物の前にいる俺。
特になにも気負うことなく中に入っていく。
中は二階建ての吹き抜けになっており、概観通りの広さを感じる作りをしている。
正面にはカウンター、カウンターの両サイドに階段、入って右に食堂らしき場所、左にボードのようなものがある。
「はぇー、広いね~。けど意外と内装はシンプル?」
いつまでも入り口に突っ立ってると迷惑なので独り言を呟きながら進んでいく。
カウンター近くまで来ると向こう側にいる人と目が合った。
『こんにちは!依頼でしょうか?それとも登録ですか?』
どうやら俺に話しかけているようだ。
「登録でお願いします」
『かしこまりました。それでは、こちらの魔道具に触れてください』
言われた通りカウンターの上に置いてあった魔道具と呼ばれる物に手をのせる。
すると、魔力が吸われる感覚がし、魔道具が薄く光った。
『登録完了です。こちらのカードが貴方様の身分を証明するものになります。裏面にステータスも記載されております。確認が終わりましたら簡単な説明をさせていただきます』
そういわれたので貰ったカードを見てみると
====================
名前:ウェイン・バーダス Lv:9 ランク:アイアン
メイン:
====================
と書いてあった。
メインはわかるけどもサブ1と2って職業に合計3つ就けるってこと?だいぶ戦略の幅広がりそう。
ついでだからステータスも確認しておくか。
====================
HP:630/630
MP:880/880
STR25
AGI:20
DEX:20
EDU:15
INT:45
POW:30
LUK:40
====================
うーん低い。まあまだレベル9だしな、うん。これから伸びてくだろ。
「確認しました。説明をお願いします」
『かしこまりました。それではまずはランクについてです。ランクとは冒険者ギルドで定めている一つの指標のことで達成した依頼数やギルドからの信頼度によって変動します。最低ランクがアイアンで最高ランクがプラチナです。ここまでは大丈夫ですか?』
「大丈夫です」
『では続けます。次は職業についてです。職業はメインとサブ1とサブ2の合計三つに就くことが可能です。また、メインで修得したスキルはサブに設定しても使用可能ですが、職業の最大レベルで修得する奥義と呼ばれるスキルは使用不可能なので注意してください。ウェイン様の
「奥義以外のスキルは使用可能なんですね?もし奥義が常時発動するスキルだった場合はどうなりますか?」
『奥義以外のスキルは使用可能です。そして奥義がパッシブスキルだった場合も発動はしません。これはどんなスキルであろうと発動いたしません』
「なるほど。ありがとうございます」
『はい、では次にステータスについてご説明します。ステータスはメインに就いている職業によって成長するステータスが決定されます。
「なぜ
『具体的な理由としてはスキルの〔カード化〕の成功率がスキルレベルのほかにもLUKが関係するといわれています。実際のところ術士ギルドも検証したようですがわずかではありますが成功率が上昇したことが確認されております』
「なるほど...あ、続きどうぞ」
『はい。と言いましても次で説明は最後になります。もっと詳しい説明は2日後に開催される初心者講座に参加ください。それでは最後に、依頼について説明させていただきます。依頼はすべてあちらにあるボードに張り出しており、それぞれのボードがランクに対応しております。依頼は基本的に自分と同じランクか一つ上にランクの依頼を受けることができます。一部の依頼には失敗した時に違約金が発生するので注意してください。以上で説明をおわります』
「ありがとうございます。質問なんですけど、一個したのランクの依頼は受けられないのですか?」
『基本的には受けることはできません。例外として、パーティーを汲んだ状態で過半数がそのランクであった場合のみ一緒に受けることが可能となります』
「ありがとうございます。他には特に質問はないです」
『かしこまりました。他にも何か聞きたいことがございましたら随時お声がけください』
そういってきた受付の人に礼を返しながらボードの方に向かう。
ボードの前にはさきほどカウンターで見たような機械...魔道具があった。
観察してみるとその場道具にカードを通せばステータスが更新されるようだ。
今は必要はないので、スルーしてアイアンランクのボードの前に来た。
ボードにはあまり紙が残っておらず、残ってみる紙を見てみると庭の草むしりや留守番の依頼なんかがあった。
まぁ今は風月から依頼というかお使い受けてるからいいかな。
そのまま冒険者ギルドを出て広場にもどる。
よくよく観察していなかったが広場には様々な恰好をした人であふれかえっていた。
騎士のような装備の人、侍のような装備の人、魔術師のような装備の人などなど。
中にはピエロのような恰好をした人がいた。
すこし気になってピエロの人を観察してると広場の噴水近くまでよって声を張り上げた。
「さぁさぁ!よってらっしゃいみてらっしゃい!これから始まるのはピピロロの曲芸!見なきゃ損だぜ!」
その声に気を取られて広場にいた人たちが一斉にピエロの方を見ると、いくつかの人がピエロによっていった。
「さぁさぁ!まずは...これだ!〔
ピエロが発動したのは合計レベルが50を超えたときに修得できるスキルの一つの〔
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