第2話 練習試合
集めた30人を半年かけて、そこそこ出来るからめっちゃ出来るにしてやった。
問題は戦術を俺は知らないことだ。
あくまで見る専だった俺には監督は厳しいと気づいたが、変わりが見つかるまでは俺がやるしかないと割り切った。
「よしでは、今日は練習試合をしてみよう!」
30人を15人ずつの2チームに分けさせた。
フォーメーションはどちらも3-4-3。
ん〜時間は練習だし30分でやってみっか。
「別れたな。時間は30分」
詳しい事はよく分からんので指示は出さず、試合をただ眺めていた。
気づけば30分なんてあっという間で1-2で終わっていた。
よし決めた。
「お前ら。俺に雇われろ!」
彼らを我がサッカー商会に雇い入れた。
親がいない彼等は領立学校を卒業してから5年は寮に住めるが5年経つと寮を追い出される。
それまでに生活基盤を得ないといけない彼等からしたら公爵家次男が持つ商会に入れた事は、さぞ幸運であったことだろう。
のちに、サッカーが有名になりサッカー商会を切り盛りして行くのは、以外にもこの初期メンであった。
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さてさて。彼等を雇い入れてから早くも1年が経った。
そろそろあの計画を進めようと思う。
そう。試合を。
そこで、来週の日曜日にサッカー場で試合を行うので見に来て欲しいと領民に新聞を経由して伝えたのだ。もちろん最初なので無料でね!
「さぁ今日は記念すべき日だよ!緊張せずプレーしてくれ!」
とは言ったものの、5万人を収容出来るサッカー場は満席となり、多くの観客の前でプレーするのは初めなので彼らは少しばかり緊張の面持ちとなっている。
「じゃあさ。今日の試合終わったら俺の奢りでぱぁと飯でも食うか」
「「「いえーい!!」」」
少しは緊張ほぐれたかな?
そんなこんなでキックオフの時間になった。
審判を出来る人を用意するの忘れたので今日は俺がすることになった。
それに、今日サッカー場に来てくれた人にはルールブックを配布したので追々ルールを完璧に覚えてくれた人を集めて審判を育成するのもありかもと思っている俺がいる。
そんなことはさておき。
「領民のみなさん。本日はお集まり頂き誠にありがとうございます。サッカー商会会長兼リドル公爵家次男のシーガです!本日は、サッカーボールを用いた試合を行います!是非お楽しみ下さい!それでは、キックオフ!!」
ピィーーーー
笛の音と共に試合が始まった。
「なんかよく分からないけど楽しかった」
「何となく行ったけど面白かった」
「また見たい」
などなど領民のみんなは嬉しい感想を話しながら帰って行った。
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