第7話

「え、え、えぇ!?ちょっ、由奈、なんでそんなに仲いいの!?


しかも呼び捨てで呼んでるし…。」




モカちゃんは「なんでなんでぇ!?」って、さっきから連発。



チラリと孝と陸をみると、



「俺らが、由奈との関係説明しようか?」


陸が微笑んだ…。


陸の言葉をきいて、孝も…面白そうに笑った。



絶対に何か企んでるでるよ、この2人!



「遠慮します!!!」



「え?あぁ、そんなに俺らに説明してほしいのか。そうかそうか。」



なんでそうなるの、バカ孝!


「是非、耳鼻科にいってきてください。」



「真顔でいうな、こえぇよ。」



あたしは2人が何考えてるのかわからなくて怖いわ!


と、心の中でつっこんでおいた。


はぁ、と溜息をついたとき。


「あ、あの!アドレス交換してください!」


「あ、あたしも!!!」



モカちゃんにつづいてサユちゃんも駆け寄ってきた。



え、えぇ…?


モカちゃん、彼氏の目の前で他の男のアドレスきくって……。



「ん?ごめんね。女の子とは仲良くなってからアド交換するんだ。」



にっこりと微笑む、陸。


モカちゃんたちには王子様みたいな笑顔!とか思われているのかもしれないけど、


あたしには、もう腹黒い笑顔にしかみえない…。




あたし、眼科に行ったほうがいいのかしら…。




「俺は、」


孝は、サユちゃんの首の後ろに右手をまわして自分のほうにひきよせると。




サユちゃんの耳元で何かを囁いた。




「……っ、」



みるみる真っ赤になっていくサユちゃんの頬。


何!?


何て言ったの!?



孝はサユちゃんと体をはなして笑っている。



あぁ、ここに女ったらしが2人もいる…。



「もう!何口説いてんの!」


バシッと孝の頭をたたこうとしたけど、身長が高すぎて届かない!


なんでこんなに高いの!?



ムカツク!!!



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る