第4話

あたしはそこでピーン!といい案が頭にうかんだ。



王様の命令は絶対なんだから、あたしのところに王様の棒がきたら、



“あたしを帰らせて”



って言えばいいんじゃない!



最高の案!



あたしは気持ちが軽くなったとともに、王様ゲームというベタなゲームに燃えてきた。



「「王様だーれだ!」」



「俺~」



手をあげたのは…モカちゃんの彼氏様。



「ん~と…じゃあ、1番と2番がキス~」


………は?



あたしは目が点になった。


何、コイツ!!!



なんてお願いしてるの!?



「はぁ!?俺、こいつとキスすんのかよ!?」


「俺だって嫌なんだよ!」



しかも、1番と2番は2人の男。



「王様の命令は絶対です~」



モカちゃんは豪快に笑い始める。



な、なんて恐ろしいゲームなの!?


「じゃー次いきますよ~」



2人の男のキスがおわると2回戦がはじまった。



男同士のキスシーンなんて絶対にみたくなくて、あたしは視線をそらしていた。



気持ち悪いわバカ野郎!!!



「「王様だーれだ!」」



今回もあたしには王様がまわってこなかった。


あたしは4番。



「あたしだよ~」


手をあげたのは、モカちゃん。



「命令は…じゃあ、4番があたしのドリンク持ってきて~。アイスティーね!」



モカちゃんは空のコップを持って笑う。



あたしは…自分の棒の番号を見直す。


………4番。



あたしか!!!


っていうか何その命令!


ドリンクバーなんて自分でいけばいいのに!



「あたしが4番…。」



あたしはモカちゃんのコップをうけとる。


「あっは。由奈がんば~」


モカちゃんはあたしの背中をポンッとたたいた。


まわりの皆は「なんだよ、その面白みのない命令~」



とか、ブ―イングしてた。


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