4.再び

第17話

生徒会との接触から数日。


咲蘭の風邪も完全に回復し、生徒会と接触した私の噂も落ち着き始めた頃。



「これ、この前頼まれたものです」


登校前、私の父親である清二せいじにUSBを手渡す。



「今回は早かったな」


「時間があっただけですから」


といえば、優しく、でも寂しそうに笑う父の姿がそこにあった。



「そうか。後で確認しておく。それと…」


「パパ~?」



清二がなにか言いかけたとき、ダイニングの方から咲蘭の声が響き、私はスッと姿勢を正す。



「では。私はこれで」


「あ、あぁ…」



何事もなかったかのように頭を下げて玄関を出る李織を、以前と同様、清二は見守ることしかできなかった。

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