第11話

『5組の咲蘭の双子の姉が生徒会と接触した』



この噂はすぐに学校中に広がり、私は移動教室などで歩くたびに周りからの注目の的になり、廊下から見る人やわざわざ通り過ぎて私の方を見ていく人、更には『5組のくせに生徒会に近づいてんじゃないわよ』と生徒会の親衛隊のような女子から嫌味や軽く足を引っ掛けられるといった嫌がらせをうける始末。



──そんなに私が珍しいか。珍動物みたいにみないでくれるかな。いつもの私の姿を見ては道を開けてくれていたほうが助かってたってのに。



なぜ私が生徒会室に行くだけでこんなにも注目されるのか。それは私の立場にあった。



学校での私の存在は、”妹の咲蘭には極力関わらない存在”としており、そこは私も徹底している。咲蘭も最初は話しかけようとしていたが、私の徹底ぶりを見てからは、今では咲蘭も私に話しかけることはなくなった。



そのため、咲蘭の所属する生徒会に私が接触すること自体が珍しいのだ。

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