第7話

「紫翠、何言われたの?」


李織が生徒会室から居なくなった後、蒼紫は紅茶を淹れながら、顎を擦る紫翠に聞く。



「そうだよ、あんな奴に壁ドンなんかしてさ…。大丈夫なの?」


「……あぁ、別に、何もなかった」



紫翠は思っていた。薫が李織のことで咲蘭の事を言った際にかばんを握りしめていたあの行動や、先程のあの発言。李織は生徒たちから話の話題に出てくるような人ではないのではないか、と。



そして凛空はあの眠い目で一瞬だがみていた。眼鏡の向こうに隠れているあの綺麗な澄んだ夜空のような瞳を。そしてそれをとても綺麗だと。



今日この日、李織が生徒会に関わったことで李織や生徒会、そしてその周囲の運命が大きく動き出す。

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