第2話  へっ面白すぎる女

 尾白はマジで小学生と付き合いやがった。頭おかしいのか?


 ちなみに小学生は中柳なかやなぎ光馬こうま

 なかなか整った容姿の小僧だ。


 憎らしいぜ。まさかあんな小僧と尾白が。


 まあいい。いずれはおれさまの物になる女だ。若い頃は他の奴と付き合うのも良し。


「光ちゃん。結婚したら婿養子ね」


 なんと! はやくも結婚の話をしてる! 気が早いだろが!


「へっおもしれー女」




 ♢




「大学いかんわ」


 なんと、尾白の奴進学しないとぬかしやがった!

 金銭的な余裕がないわけではない。なのになぜ?


「結婚して主婦やるから」


 ズコー! まだ小僧は小学生だろがい!


「光ちゃん。だからって無理しちゃダメだからね。やりたい職業つきなさい」


 な、なんと! 尾白がまともな事を!

 さすがおれの女……いざって時は相手を立てられるわけだな!

 惚れ直したぜ!


「へっおもしれー女!」


「……尾白さん。この人誰?」

「さあ? ストーカーかも。もしもしお巡りさん?」


 尾白! 未来の旦那にストーカーだと! 許せん! だがここは逃走するぜ! 

 まったくおもしれー女!




 ♢



「バイトするわ」


 ということで近所のパン屋にバイト始める尾白。当然おれさまは毎日通ったぜ。あいつのバイトの時間帯だけな!


 誰がストーカーだおらあ!


「売れ残りのパンもらえるから、食いたいパン隠すわ」


 おい! そういうのいけねえんだぞ!

 ならおれが買っといてあとでやるから!


「誰だよ。知らない奴から物もらっちゃいけないんだぞ」


 くー小学生みたいな事言いやがって!

 まあ知能はいまだに小学生並みだけどな!


 「へっおもしれー女!」




 ♢




「夜もバイトするわ」


 ほー勤勉なこった。


「交通整理のバイトやったけど夏は暑いし冬は寒いから1日でばっくれたわ」


 今は春だから関係ねえだろ!

 せっかくおれさまも同じバイト始めたのに! おれさまもばっくれだ!


「ちゃんと辞めるって言わないやつ引くわ~」


 お前もだろ!!!


「セクハラされなさそうなバイト探すわ」


 そうか。女はそういう危険もつきまとうよな。よし! おれさまも探してやる!


「誰だよ。お、これバイト代高そう」


 どれどれ。


 おい! ホステスじゃねえか!


「ボーイやるか」


 ……ホステスのボーイって女もありなのか?


「光ちゃんも誘おう」


 おい! あれから時間経ったが、まだ中学生だぞあいつ! 

(時間経ってる事を読者様に説明)


「面接受かったわ。光ちゃんも」


 なんでだよ!!

 仕方ねえ、おれさまもボーイになるぜ!


 誰がストーカーだおらあ!


「お酒間違えたわ。グラス割ったわ。客にお酒ひっかけたわ。ホステスの服破いちゃったわ。一番高い酒勝手に飲んじゃったわ。店長のヅラ剥がして捨てちゃったわ」


 何から何まで失敗すんな!

 失敗のオンパレードかあ!

 おれさまが謝るはめになったろうが!


 店長ヅラだったのか。


 服破いたのと酒飲んだ理由は?


「ホステスがムカついたから。酒は飲んでみたかった。マズ」


 おいいい!


「へっおもしれー女!」


「で、あんた誰」


 いい加減覚えろや!




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る