第27話 髪の毛

髪がだいぶ伸びた。

床屋に行くのが面倒で伸ばしてたら、いつの間にか頭の後ろで結べるくらいの長さになってた。

まぁ、独り身の俺としては、外見なんて何のこだわりもないから別にいいんだが…

しかし、夏になり夜ですらアホみたいに暑い日が続くと、さすがにこの長い髪が鬱陶しくなる。

寝返りをうったりすると、汗をかいてる顔に髪がひっついたりして鬱陶しい。


俺は、髪を切ることにした。

どうせ金を払って切るなら、バッサリ切っちまうか。

俺は思いきって、五分刈りにした。

誰に何か言われるような環境でもないし、シャンプーも髪を乾かすのも楽で良い。

切って正解だな。

今夜はゆっくり寝れそうだ。


夜、寝ているとなんだか寝苦しい。

汗ばんだ顔に髪の毛がひっつく。


なんだよ、また髪が顔にひっついて鬱陶しいなぁ!俺は寝返りをうちながら心の中で叫んだ。


そして、ゾッとした。


誰の髪?


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怖い話の詰め合わせ 未樹 誠 @MIKIMAKOTO

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