第2話 オトナの話とつるはし
トロッコを押しながら炭鉱を進む。すると少しづつ明るくなってきた。「来た道を戻る」ただそれだけだが、重いトロッコがそれを邪魔した。
「手伝うか?」
「大丈夫」
ローブが手助けに入ろうとするがそれを断る。
今日もたくさん助けられたのだ。自分でできるところは自分でやりたい。
「今日も生きて帰れたか」
外はもう夕暮れ時だった。労働者を変えすため用のロープが垂れていて、ほっとする。
「あとはコイツを引き上げれば終わりか」
最後にトロッコの石を上にあげる。こうしなければ、だんだん石がたまってきてしまうからだ。
「もうこれトロッコごと上にあげた方がいいんじゃないの」
石を全て籠に乗せ引き上げられているところを見ながらそうつぶやく
「そう言っても、従うしかねぇだろ?俺らはコドモなんだから」
そうボクたちはコドモ、オトナに従うしかないのだ。
「おいガキ!早く中に入れ!」
「オトナ?」
炭鉱で聞くことのない声を聴く。
「おい、ダンもう帰っていいってよ早くいこうぜ」
ここはコドモ達が働く炭鉱。穴の大きさはコドモ基準で作られている。オトナが入ってくるわけがないのだ。
「ローブは先行っててちょっと行ってみる」
ただの好奇心なんだと思う。
「行ってみるってどこに?」
俗に言うコドモ心と言うヤツだろうか?
「帰れなくても知らねぇぞぉ!!」
ボクは炭鉱の奥に進んでいった。
※※※
しばらく進むと、ランプの明かりが見えてきた。
「なに倒れてんだ。大金はたいて買ったんだぞ」
そこにいたのは、二人のオトナに囲まれたコドモだった。
「はぁ、あの店主様子がおかしいと思たんだ」
「へぇアンタ。あの時は信頼できる~とかなんとかほざいてたくせに」
どうやら二人のオトナはもめてるらしい
「お前もお前で問題が……」
近くに置かれたつるはしを手に持つ。そして、そして、そして
「あの~」
「なんだ。ガキ!?こっちはオトナの話をしてるんだ。それになぁまずお前が倒れなきゃ……」
オトナに向けて振りかぶった
※※※
あとがき
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