第3話これ修行とか言ってるけど拷問だよね?

おーい、マジでいつまで続けるつもりだよー。」

 俺は、今リンチを受けている手と足両方とも縛られて何もできない。状況をこの2ヵ月ずっとやってる。最初なんて痛すぎて、ずっと叫んでばっかだったが、2週間経つ頃にはもう痛みなんて忘れていた。

それよりも確実に俺の治癒力が、その傷に対応しようとしてどんどん強くなっている。

飯はいつも知らないよくわからんおっさんに、スプーンで口に押し込まれる。

「おい、少しは悲鳴をあげてくれ。じゃないとー。」

 この人も大変なんだな、俺が叫ばないとあれから一度も会っていない自称師匠が、なにかゆってくるのだろう。

「悲しいことだが、俺にはどうすることもできない。腕切られても痛み感じないんだ。もう何されても痛くないさ。」

 あっちょっと待って、まずいことを言ったかもしれん。男を見るとその手には大きなナタがあった。こっから、俺どうなるんだろう?

「それをするのは、少し早いぞ。」

「し、し、師匠!」

 はぁ、なんとか助かった。

多分、もう一人の僕を殴り潰されても痛くも痒くもなかったと思うけど。殴られたと思った時の精神にくるダメージがあるはずだ。想像しただけでも涙が出そうになる。

「よく、この修行に耐えてくれたな。俺は嬉しくて、今にも泣きそうだ。」

「あぁ、そうだな修行というより、ただの拷問としか思えなかったがな。」

そうこの2ヶ月ここから俺は一度も出ていないし。俺の部屋に案内されると思ってたら、連れてこられたのは、ハードSM部屋みたいなとこに連れてかれて、気づいたらこの状態だよ。 

「まーまー、君はそのおかげで、四肢がもぎ取れてもすぐ再生して元の状態に戻れるようになったじゃ無いか。」

 呆れたぜ、こいつ開き直りやがった。お前もおんなじ様にしてやろうかあぁ?

「まー次の、修行場所に行ってくれ。」

ふつふつと怒りが湧き上がっている俺を、無視して話を続けている。 

 この人には人の感情というものがないのかな。

「まーいいじゃないか蒼梧、今から俺が直々に武術修行をしてやるから。」

 そう言うと、俺をずるずる外に押し出して、ニカニカと営業スマイルでこっちを見てくる。

「怖いんよその笑顔をやめてくれーーーーーーーーーー。」

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