第2話 我未だ夜叉に成らず、君笑顔

じわじわギュウギュウ追い詰めて

その首を掴み

嘘ばかりの皮を剥ぎ

その下の素顔を暴き晒して


同じ手順

同じ人数(ひとかず)

同じ傷をあなたに。


悪事悪行首から看板ぶら下げて

万人の前に高々と

見せしめたい


ただひたすら醜く這い蹲りて

許しを乞うのを


貴方と同じに笑い眺められよう

君ならば。



汚れも罪も人間さも投げ捨てられぬ私

人心未だ捨てて切れず


鎌振りかぶる、振りばかり。

事を起こし切れぬまま


夜叉と人の間を行き来する。

その姿が消えるまでの長きを憎しみ苦しみ悲しみながら


また私だけ悩む、側なのか。


あなたは今日も笑顔だろうに、ね。

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