浜頓別「砂金の血祭り」

浜頓別の砂金は、その豊かさで知られ、多くの採掘者がこの地に集まりました。しかし、砂金の採れ高が最大になるのは、特定の「血祭り」の儀式が行われた年だと言われています。


砂金採掘のピーク時に、一つの川から大量の砂金が採れた年がありました。その年、採掘者の一人が、偶然にも川に流れついた死体を見つけ、その血を川に流したところ、驚異的な量の砂金が採れたのです。この出来事が、後の「血祭り」の始まりとなりました。


毎年、秋の終わりに近づくと、砂金採掘者たちは「血祭り」の準備を始めます。彼らは、人間の血が砂金の精霊を呼び覚ますと信じ、犠牲者を選定します。通常、運が悪く、採掘に失敗した者や、地元の罪人、あるいは時には自ら志願する者が選ばれました。


選ばれた犠牲者は、夜の闇の中、川辺に連れて行かれ、そこで血を流す儀式が行われます。犠牲者の血が川に流れると、その血が砂金の精霊を目覚めさせ、来年の砂金の採れ高を増すと信じられていました。この儀式は、自然と人間の欲望が対立する恐ろしい光景を描き出します。


この風習が実践された年は、確かに砂金の採れ高が飛躍的に増えたと言われています。しかし、犠牲者の魂は川に封じ込められ、砂金と共に永遠に流れ続けると言われています。地元の人々の中には、この儀式によって採れた砂金は「血の金」と呼ばれ、災いを招くとも信じる者もいました。


今ではこの恐ろしい風習は行われていませんが、浜頓別の砂金採掘地では、夜になると川から悲痛な声が聞こえることがあります。それは、「血祭り」の犠牲者たちの魂が、今も砂金と共に流れ、解放を求めているからだとされています。

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