砂川「甘美な呪縛」
砂川市のスイートロードは、甘いスイーツの香りで溢れていますが、その甘さの裏側には、恐ろしい怪談が潜んでいます。
ある老舗の和菓子屋が、砂川スイートロードの中心にひっそりと存在していました。創業から数百年、地域の人々に愛され続けてきたこの店には、恐ろしい秘密が隠されています。
「甘美な呪縛」
深夜、砂川スイートロードは静寂に包まれますが、一軒だけ灯りが点ったままの店がありました。その和菓子屋の店内では、閉店後にもかかわらず、誰かがお菓子を作り続けているような音が聞こえていました。
ある若いカップルが、この夜遅くにスイーツを求めて店を訪れました。店内は、まるで時間が止まったかのように静かで、甘い香りが充満していました。進んでいくと、奥の工房に一人の老女がいました。彼女は、まるで何かから逃れるかのように、しきりにお菓子を作っていました。
老女はカップルに気付くと、不自然に笑みを浮かべ、「特別なスイーツを試してみる?」と提案しました。カップルはその甘い誘惑に負け、一つのお菓子を口にしました。しかし、その瞬間、甘さと共に、体の内側から冷たさが広がり、恐怖が走り抜けました。老女の目は真っ黒に光り、店内は真っ暗になりました。
「もう、ここから出られないよ...」老女が囁くと、店の扉は突然閉まり、外への逃げ道は完全に封じられました。そして、老女の姿は消え、辺りには無数のお菓子が浮かび上がり、まるで生き物のように動き始めました。
カップルは恐怖に駆られながらも、どうにか出口を探しましたが、そのお菓子たちは彼らを追い回し、次第に二人を包囲していきました。お菓子は彼らの身体に食い込み、血と一緒に溶けていく感覚がありました。最後に聞こえたのは、老女の「永遠に甘さの中で暮らすのよ...」という声でした。
翌朝、店はいつも通り開きましたが、そのカップルはどこにも見当たりませんでした。ただ、工房には新たな和菓子が一つだけ、昨夜彼らが食べたものと全く同じ形状で、しかし血の色をして残されていました。
以来、この和菓子屋では、深夜に甘い香りが強くなると、甘い声が聞こえると言われています。「甘いものを...もっと...」その声に導かれた者は、必ず店内に足を踏み入れ、そして二度と出てこないのです。
地元の人々は、この恐怖を「甘美な呪縛」と呼び、夜遅くにスイーツを求めることを恐れ、特に新しい人がこの怪談を知らない場合、忠告する習慣が残っています。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます