スリラーではなく、すてきな現代ドラマ
- ★★★ Excellent!!!
私自身が先日、「廃墟」や廃駅、放棄されたトンネルの写真を見て、心惹かれていたので、この小説が「廃墟」好きな少年の話だと知り、心が躍りました。
少年が美術の時間に作ったその「切り絵」を見たいと思いました。でも、その切り絵は入賞もすることもなく、十年が過ぎました。
彼は事故で入院することになり、もと同級生が、あの「廃墟」の絵がよかったという話をしているのを耳にします。
私もカクヨムで初めて書いた中編ラノベは、入賞どころか予選も通過できず、私は恥ずかしくてすぐに保存に戻し、なかったことにしました。ですから、その存在は誰も知らないはずでした。
でも、一年後くらいに、その小説のことを言ってくれた方がいて、主人公の名前もご存知で、とてもびっくりしました。その部分、今回の切り絵男子の心に重なりました。
実は、そう言ってくださった方が朝吹さんで、それを書き直した小説を今、連載中です。今回も人気はないのですが、もしかして、またひとりくらい覚えてくださる方がいるかもしれないと思って書いています(笑)
骨というタイトルなので怖い小説かなと思ったのですが、すてきな小説でした。