第2話 ダンジョンマスター②
さぁ小白によれば俺は今から約24時間フルで使えるわけだ。
じゃあさっきの話を順番に深堀していってもいいよな。
「じゃあ一つずつ聞いていくぞ。まず他のダンジョンを支配するための吸収・破壊・発生についてそれぞれやり方・メリット・デメリットを教えてくれ」
“はい。吸収は吸収したいダンジョンコアにマスターが触れることでなされます。メリットはそのダンジョンにあるものすべてをそのまま支配したマスターのものにできます。デメリットはマスターがダンジョンに赴き、ダンジョンコアに到達しなければいけません。メインコアを吸収した際には吸収したメインコアを所有していたマスターのその他の支配領域と所持品や所持フィールドなども全てそのまま吸収します。破壊は破壊したいダンジョンコアを壊すことによりなされます。メリットはダンジョンマスター以外の存在でもできることです。ただしマスターとその眷属以外による破壊ではダンジョンコアは復活せずそのままダンジョンが消滅します。デメリットは支配したダンジョン内部がリセットされることです。リセットされることによりフィールドは支配したマスターのメインフィールドに変換され、モンスターもすべて消滅します。メインコアを破壊した際には破壊されたメインコアを所有していたマスターの他の支配領域は所有権がない状態で放置されます。その際には新しいモンスター増えず吸収か破壊ができます。発生は特殊な支配の方法です。前提としてマスター以外の存在・・・基本は人類ですね。によって破壊が行われ、ダンジョンが消滅した支配地域にのみ実行できます。やり方はその支配領域に隣接する支配地域をすべて支配下に置くことで実行できます。実行するとその支配領域にもともとあった位置にダンジョンの扉が現れ、それを支配下に置いたことになります。この際出てくるフィールドはマスターのメインフィールドによります。また吸収と発生に共通した仕様として支配領域の隣接が必要です”
またいっぱいですねぇ。
とりあえず話聞く限り吸収がよさそうかな?
破壊だと他のダンジョンマスターにすぐメインコアの位置を暴かれそうやし。
情報戦ってできるんだろうか?
パソコンとかスマホあれば楽なんだけど。
“ございますよ。DPで交換可能です。充電の必要がなく、マスター専用の仕様もございます”
マジであるのかぁ。
初動から雑にはできないなぁ。
最終盤に響きそう。
「小白、支配領域の隣接の条件はなんだ」
“条件は以下3つの内どれかに当てはまることです。1.陸続きであること。2.ダンジョンの入り口同士を直線でつないだ時、間に他の支配領域が入らないかつ、最も近い支配領域の距離が10km以内であること。3.離島の場合は2における距離制限をなくした条件を満たすか、本土の支配領域に対しては一番近いものが対象となります”
20kmはそこそこあるなぁ。
頑張れば一発で田原とか鳥羽行けそうやな。
まぁ将来的にあるかもやな。
よし。次はDPについてかな。
“DPについてですね”
「まだ言ってねぇよ」
“DPとはダンジョン運営用の通貨のようなものです。DPを消費することでダンジョンの防衛機能から日用品まで手に入れることができます”
「そこらへんさっきも言ってなかった?」
“DPでできる主なことはモンスターガチャ、モンスター複製、作成可能階層追加などです。一覧はコアからご覧ください。DPは基本的に支配下に置いているダンジョンコアの数×1000Pとサブコアの支配領域に住んでいる人口×1000分の1が毎日付与されます。また切りのいいタイミングで記念Pが付与されることもあります。初期で1000DP配布されます”
だからなんも言ってねぇけどな。
とりあえず一覧を確認しようと思ってコアを触るとこう表示された。
—————————————————————————————————————
メインフィールドを決めてください。
1.草原
2.森
3.洞窟
4.遺跡
5.墓地
—————————————————————————————————————
なんじゃこりゃ。
いやさっきまでの説明聞く限りメインフィールドがそのダンジョンの基本になりそうなんだが・・・いまか。
いや選ぶにはさすがに情報が足らんな。
「ヘイ小白!メインフィールドの説明とそれぞれの特徴を教えてくれ」
“はい。メインフィールドはダンジョンの基本となるフィールドの事です。最初に選択肢から一つ選んでいただいて以降変更することはできません。ダンジョン内のフィールドを変更したい場合はフィールドガチャ、吸収のいずれかで手に入れたフィールドを1,000DP消費することで配置できます。稀にフィールドを合成することで得ることもできる可能性があります。またメインフィールドに選択可能なフィールドはフィールドガチャでは排出されません”
この後もそれぞれの説明を聞くと各フィールドの特徴が分かってきた。
—————————————————————————————————————
1.草原:障害物がほとんどなく周りが見渡せる。移動がしやすく大きなモンスターや集団の配置もしやすい。空中戦力も他のフィールドに比べると使いやすい。周りに何もない為、カスタマイズしやすい。
2.森:針葉樹、広葉樹が入り混じって生えており常に薄暗い雰囲気をまとっている。障害物が多く死角が多くある。草原ほどでは無いが広いフィールドになるためカスタマイズはしやすい。
3.洞窟:初期フィールドで唯一の完全室内?型のフィールド。マスター側で明かりをつけない限り暗いものになる。広さは無いが同じような道が続くため迷いやすい。
4.遺跡:半室内のようなフィールド。外に野ざらしで半壊しているタイプと完全に残っており中を探索するタイプに分かれる。両タイプを半々にするなど自由度は高い。
5.墓地:唯一の夜固定フィールド。初期フィールドでアンデットを手に入れることができるのはのはこのフィールドのみ。逆にアンデット以外は相当少なくなる。
—————————————————————————————————————
大まかには分かったが墓地のアンデット云々はどういうことだろうか。
モンスターはモンスターガチャで手に入れるんじゃないのか?
“モンスターガチャはフィールドごとに存在します。基本的にはそのフィールドにあったモンスターが出てくるようになっています。下級・中級・上級とありそれぞれ500DP・5,000DP・50,000DPで回すことができます”
「だからまだ・・・もういいや」
ただ一番安いのでも500DPってことはモンスターを量産するのは難しくないか?
数で押すタイプのダンジョンは作成しづらいってことかな。
「小白」
“はい”
「ダンジョンに使うモンスターはガチャ以外では手に入んないのか?」
“いえ。オリジナルモンスターを複製することでダンジョンのモンスターを増やすことができます”
「オリジナルモンスター?」
“オリジナルモンスターは複製の元にできるモンスターの事です。複製する際にはオリジナルモンスターのすべてが反映されます。ガチャまたは複製モンスターを昇格させることでオリジナルモンスターを増やすことができます”
「じゃあガチャとかでオリジナルモンスターを増やしてそれを複製することで数を増やすのか。んで原本はお高めだよ、みたいな感じだろうな」
そこらへんは分かりやすくてありがたいな。
とりあえずフィールド選択するためにはモンスターも確認しなきゃいけないわけだな。
“はい、共通しているモンスターは墓地を除きゴブリンとスライムになります。フィールド特有の主なモンスターはそれぞれ草原にはアント、森にはコボルト、洞窟にはバット、遺跡にはゴーレム、墓地にはスケルトンやゾンビになります。アントは数で、コボルトはスピードで、バットは奇襲でゴーレムは耐久性と一撃の重さで、スケルトンやゾンビは耐久性と再生力でそれぞれ優れます”
「それ以外はいないのか?」
“それ以外もありますが、情報開示条件を満たしておりません”
情報開示条件か。
あくまで情報開示だから実際にモンスターが当たるかは別なんだろうな。
知ってるもの知らないもの双方に関して。
「とりあえず森かなぁ。選択で初動が大きく変わりそうではあるけどフィールドで大きな差は出ないと思うんだよなぁ。少し進めば吸収でどれも使えそうやし。だったらスピードと連携でやるのが楽しそうで防衛択が多そうだし」
そのまま2.森を選択する。
「さて、そしたらDPの交換リストを確認しながら今後の計画を練っていこうか」
-------------------------------------
だいぶ遅れましたね。3か月だって3か月。
時の流れ速すぎませんかね。
更新は今後も気分でしょうね。
頑張ります。
追記
隣接の条件を20㎞以内から10㎞以内に変更いたしました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます