第一章

第1話 ダンジョンマスター①

俺はある暗い部屋で目を覚ます。

ここはどこだろうか・・・ってか俺は誰だ?

名前も場所も思い出せない。

ただ白く光る球体が目の前には浮かんでいる。

なぜかこの球体に触れないといけない気がした。

球体に触れた瞬間、大音量で声が流れてくる。


【パンパカパーン

全員起きたのを確認できたので連絡を始めます

まずこの声を聴いている皆さんはダンジョンマスターになりました

目の前の球体がダンジョンコアです

そのコアにあなたたちの命が紐づけされています

よってコアが自分の支配下からなくなるとあなたたちは死亡します

頑張って死なないように生き残ってください

以降の説明は個人ごとにいるサポートAIにお任せいたします】


“あなたは南知多町のダンジョンマスターになりました”



・・・うーん理解が追い付かん。

とりあえずサポートAIがいるらしいし色々聞いてみるか。




どうすりゃ聞けるんだ?


「ヘイ!サポートAI。俺は誰なんだ」

“はい。あなたは南知多町のダンジョンマスターになります。以前の名前という意味でしたらノイズになるとの判断で消させていただいております。新たなダンジョンマスターとしての名前をお決めください”


なんかいっぱい返ってきた。

というか呼び出し方はあれでいいのか?


“普通に質問をくださればお答えいたします”

「・・・考え読めるんだったら最初に出てこいや!」

“どうボケるのか気になったもので”

「お前感情あるのかよ。マジモンのAIではなさそうやな」

“はい。あの方は分かりやすくAIと言いましたが私はマスターに知識を落とすために作られた別人格のようなものです”


なんか難しい話してるなぁ。

とりあえず色々説明してもらわなければ。


「とりあえず自分の名前やろ。サポートAIは名前要る?会話できそうやからあった方が便利ちゃう?」

“私の名前についてはマスターのご自由にどうぞ。また会話もできますしお好きなように使ってもらっても構いません”

「じゃつけよっか。俺は大青たいせい、お前は小白こはくだ。よろしく」

“かしこまりました。マスターの名前を大青で登録。私を小白で反応するように変更。完了しました”


さてはこいつ俺をおもちゃだと思ってるな。


“マスターはマスターです”


ほら勝手に心読んで何か言ってるもん。

まぁええわとりあえず状況把握からいかなければ。


「とりあえず小白、現状の説明をできるか?」

“かしこまりました。マスターの仕事はすべてのダンジョンの支配です。ダンジョンは日本の各市区町村に一つずつ、計1,898個あります。そのダンジョンのダンジョンコアの吸収・破壊・発生のいずれかを行うことにより支配下に置くことができます。コアはダンジョンマスターから見てメインコアとサブコアの二つに分けられます。メインコアとは一番最初に支配下に置いているコア、マスター大青から見るとここ南知多町ダンジョンのダンジョンコアになります。サブコアはそれ以外の支配下のコアになります。メインコアを他のダンジョンマスターに取られるとマスターは死亡します。逆にマスターだけが死亡した場合はダンジョンコアからデメリット付きで復活できます。現時点から1日はサポートAI、マスター大青からすると私、小白に対する質問する期間になります。この期間の間に状況とダンジョンの仕様、今後の計画を立ててもらいます。その後にマスターとしての仕事を開始します。マスターはその直後からすべてのダンジョンの入り口を確認できるようになります。開始から一か月の間にダンジョンの不可視を解いてもらいます。一か月以内に不可視を解かなかったダンジョンは強制的に不可視状態がなくなります。不可視状態時の効果はダンジョンの入り口とモンスターが人類に確認できないようになります。またダンジョン運営用の通貨・DPダンジョンポイントが初期配布分を除き増加せず、マスター及びモンスターはダンジョンから出ることができません。開始から二か月でダンジョン外での人類への攻撃が可能になります。それと同時にダンジョン外でモンスターが人類に視認されるようになります。その後は特に大きな制限もなく支配領域を広げてもらうことになります。またここまでにおいて人間側の変化として開始の6時間前から日本以外への意図的な物質の移動ができなくなります”


おぉういっぱい来た。

いやざっくりとした指示を出した俺が悪いんだけど。

ただざっくりと理解できた。

まだ細かく聞いてないから変わるかもだけど現状で予想できる分だと他のダンジョンへは速攻が強そう。

とりあえず1日経った直後に不可視は解くべきやな。

つーかどのタイミングで切り替わるんだ?


“切り替わりは明日の正午に行われます。現在から23時間40分後になります”


早いって。

まだ口に出してないって。

ただそれなら時間は有効に使わなければな。

睡眠の時間も考えると18時間くらいか?


“ダンジョンマスターは睡眠及び食事は必要としません。娯楽として楽しむことは可能です”


マジかぁ・・・想像以上に俺は人間やめてそうやな・・・。



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第一章開始です。

ここからがこの作品のメインになります。

ダンジョンマスター側のお話を書くにあたってバランスに四苦八苦してたんです。

まだまだ詰めながら書いているところではありますがうまくいくと嬉しいなぁ。


ちなみにこの第一話はもっと次以降の『ダンジョンマスター』とついているお話を全部まとめるつもりでした。

ただ頭痛で書く時間が確保できなくてあきらめました。


今はできるだけ毎日出せるように頑張るつもりですが行ける気がしてません。

頑張ります。


タグもいろいろ追加しておきます。


ここからの大青と小白の物語をお楽しみください。

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