第4話 冒険者試験①
愁似は緑区ダンジョンの前にいた。
冒険者試験のためである。
試験の日程は2日間で初日に座学と体力テスト、二日目に座学のテストとなる。
ダンジョンの知識は国がほとんどの事を抑えていることもあり、それを教える初日と最低限の知識を確認する二日目になっている。
またテストの合格基準も大幅に下げられており、見たところ小学生中学年レベルの頭脳と二時間歩き続けられる体力があれば大体合格できるくらいである。
今日はその試験の初日である。
最初はお勉強だがあまり気乗りはしない。
当然体を動かしに来たからである。
ただダンジョン知識が足りていないのも事実なのでサボることはしない。
教室に着き指定された席に座る。
緑区の応募者だけらしく思ったよりも人数がいなかった。
今日の講義を受けるのは3000人程度らしい。
300人×10クラスで配信形式で講義をやると聞いている。
配信は全国共通ですべての冒険者が受けることになる。
そうこうしてるうちに時間になり画面が付く。
「皆さん、初めまして。冒険者組合長の軍塊
映像には壮年とも呼べるガタイのいいおっちゃんが喋っていた。
冒険者組合なる組織のトップらしい。
組合長が隅田と呼んでいたのは20代後半程に見える女性だった。
黒の長髪でスーツを着ている姿を見ると若手のキャリアウーマンと言ったところか。
講義はこの人がやってくれるそうだ。
「そのまま講義に移ります。私は冒険者組合・副組合長の隅田
なんと副組合長だったとは。
優秀そうだとは思っていたが想像以上だった。
やっぱり若い組織だけあってトップ陣も全体的に若いのかもしれない。
「先ほど軍塊から説明があった通りの順で進めていきます。早速ですがまず一つ目、冒険者の稼ぎ方についてです。冒険者の稼ぎ方には現段階では二種類あります。一つは甲種又は乙種を取ることにより研究者になり固定給+成果による報奨金。もう一つはモンスターを倒した際に出てくる石を集めることです。その石を研究所では魔石と呼ぶことにしました。研究については単純ですね。ダンジョンは未だに分からないことだらけです。その謎の解明に向け研究をしてもらいます。甲種の方でも大丈夫なのですが固定給をもらうには研究所などに所属しなければなりません。報奨金は研究成果に対してですね」
冒険者免許にも何やら色々あるらしい。
ただ愁似の目的とは合わない研究職は目指すところではない。
収入もあまり気にしてもないのであまり興味の出ないところでもある。
「続いて魔石についてですね。こちらは甲種の方がメインになります。魔石に関しては組合の方で買い取ります。魔石は研究所に送られる分と燃料にされる分が必要となります。エネルギー問題もあるため魔石がありすぎて困ることはありません。なのでどんどん持ってきてください。値段は魔石1つあたり5000円になります。ただモンスターを倒しても必ず出るわけではありません。モンスターにも種類があります。現在確認できる魔石は同一のものですが今後モンスターの強さによっては魔石の大きさも変わり値段が変わる可能性もあります。さらには魔石以外のものが見つかる可能性がありますので研究メインの人たちとも協力しながらやってほしいです」
なんかモンスターは魔石というものを落とすらしい。
エネルギー問題を解決できる燃料になるってことは相当優秀なんだろう。
「どちらの稼ぎ方をするにもこれから話すことには詳しくなってもらわないとうまくいきません。続いてモンスターについてです。現在確認されているのはゴブリン、スライム、コボルト、アント、ゴーレム、オーク、スケルトン、ゾンビの8種類です。上位種含め他は現在は確認されていません。しかし今後も出てこないとは限りません。まだダンジョンの研究が始まって二か月です。しかも一つのダンジョンも最奥まで進めてはいません。奥に進んだ際に何が出てくるか見当もつきません。この後説明は入れますが鑑定というスキルを持つ者がいます。その中で上位種の存在はほのめかされています。まぁほぼ確実にいるとみていいでしょう。そんな未知のなかを冒険するので判明している情報は大切です。今から先ほど言っていた鑑定結果を全部表示します。合格後に渡す資料にも載っていますので参考にしてください」
副組合長がそう言うと画面にすべての結果が表示された。
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種族:ゴブリン
ランク:F-
ロール:なし
スキル:なし
説明:鬼の仲間。鬼種のなかでは最弱級。汚いけど野生ってこんなもんか。数匹の群れで動くことも多く、巣を形成することもある。上位種が混ざると統率が取れた集団になる。
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種族:スライム
ランク:G+
ロール:なし
スキル:なし
説明:どこでも生きていける。死体なども食べるため掃除屋の愛称がある。核を壊すと比較的楽に倒せるが繁殖力が高く殲滅は難しい。
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種族:コボルト
ランク:F-
ロール:なし
スキル:なし
説明:時には獣のような姿で、時には人のような姿でいるといわれている。実際は二足歩行の犬のようなもの。誰が言ってたのだろうか。少し素早い代わりに少し打たれ弱い。
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種族:アント
ランク:F-
ロール:なし
スキル:忠誠
説明:蟻。まごうことなき蟻。ただ全長が1mくらいあるだけ。固いけどな。女王蟻には従わざるを得ない。
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種族:ゴーレム
ランク:F
ロール:なし
スキル:外殻生成(土)
説明:固く強く遅い。核を破壊すれば倒れることから「核が本体なのでは?」とのうわさが出た。真偽は不明だが外殻として使える物質は核で決まっている。外に出せや。厄介な。
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種族:オーク
ランク:F+
ロール:なし
スキル:なし
説明:でかい二足歩行の豚。でかいといっても2mくらい。食べてみたらまずかった。豚みたいな顔なのが悪い。許さん。
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種族:スケルトン
ランク:F-
ロール:なし
スキル:再生(骨)
説明:人間の骨を模している。核を破壊すると壊れる。骨は固いし少し速い。ただ力は弱い。ある意味、骨ゴーレムみたいなものだろう。つーかゴーレムじゃね。
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種族:ゾンビ
ランク:F
ロール:なし
スキル:悪臭耐性
説明:元人間。すごく臭い。だって腐ってるもん。ゾンビには五感がないとされているが悪臭耐性を持ってることから自分も臭いと思っていそう。なんと哀れな。
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確認したがこれは誰が説明しているんだ?
鑑定でそのまま出てくるらしいので改変はされてないはずだけど。
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ここからも少し投稿ペース落ちると思います。
最初にも言ったように勢いで始めた作品。
モンスターのパワーバランスに四苦八苦してます。
その他の設定もここらでまとめるつもりなので少し遅れます。
細かくまとめ終わった後はまた早めに上げていきたいです。
ちなみに説明に感情が入っている意味はないです。
今後ストーリーに関わることは無いと思いますが感情込みで書き続けます。
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