第2話 心中のついで
死にたいのでした。たおやかに、涼やかに。私は処方された薬で往きたいと願いました。ですがあの方が許してはくれませんでした。今、あの方は、私の首を吸っています。吸血鬼じゃあるまいに、歯は無情にも私の頸動脈に、突き立て、狙いが外れたのか、少しの血液しか出ず、舌を転がすばかりです。
あらあら、はしたない事。神様とあろう人が私に夢中になって。せめて、お返しに、その蜜を弄ってあげましょう。
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