適当百合集

樫木佐帆 ks

第1話 テディベア

広はテディベアの右の手を小刻みに揺らしながら「私、好きな人いるんだよね。……目の前に」と、それは個人的に超ド級という言い方はもう死語なのかもしれないが、それくらい衝撃的な告白をした。私は「えっ? あ、あの?」と戸惑いの声しか出なくて、困って、仕方無くキスで誤魔化した。なんか、テディベアの話だよぉ、とか言ってるが、知るもんか。絡む指に力を入れて、かき混ぜた。思考も何もかも吹き飛んでしまえ。


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