第3話、未来の戦術は流石にやばい

歴史よりも早い北伐が開始をした、はやり孫権の北伐も影響しているのか予想していたよりも敵兵力は少なく感じていた。



まあ、諸葛孔明も亡くなって魏軍からすれはみそこまで恐れる人物がいないと考えるよな。ならば確実に蜀漢よりも大きな国力を持つ孫権たちに力を注げるよな。



何せまだ陸遜も生きている事だし自分も魏軍ならそちらに戦力を集中させるよ。何せ実績とか考えたら間違いなく一番危険なのは陸遜になるだろうし。



その上に魏の司馬懿が率いている精鋭部隊は北に向かっているので当分の間は敵援軍は現れないだろう。


それに孫権の方も対応しないとならないので更に遅くなる事が予測されるがそれはあくまで都からの援軍であり地元に滞在している敵軍は動き出すと考えていた。



するとこの地域を守備している敵軍がこちらを迎え撃つ為に行動を開始したのだ。その数、3万ほどで本隊と同じぐらいの戦力であった。



こちらは国を上げて軍勢を出しているが向こうからすればこれで地方の軍勢しかならないから本当に魏との戦力差が激し過ぎるでしょう。



本当に北に異民族がいなければ間違いなく圧倒的な戦力差であっと言う間に滅ぼされていただろうに。



諸葛孔明、丞相もそんな事を計算に入れていたのかな。そんな質問はあの世に向かってから聞くとしてまずは魏が対応が一杯になっているこの瞬間に少しでも国力を削ってこちらの国力を増やしておかないと考えていた。



敵の本隊には計略を用いて倒すことにしよう、でも計略と言うよりは未来の戦術で倒す事にするけどその名も釣りの伏せ、これは日本の戦国時代、島津家が得意とした戦術でありその威力はかなり高く敵将は勿論のこと敵総大将も討ち取ると大戦果を上げるほどの戦術である。



しかし、これはかなりの練度な兵士たちが必要で基本的に真似など出来ないがこの蜀漢の精鋭部隊たちならばこの釣りの伏せが実現可能だと判断した。



蜀漢は軍勢こそは小粒かもしれないがその練度は中華の中でとトップクラス、これほどの者達ならば再現をしてくれるはず。



その上にこの辺の地形は釣りの伏せにもってこいの地形でありここで一気に敵軍を叩いけ置けばこの辺の情勢が一気に変わる事になる。



その為にもこの戦いは負けられない、蜀漢が生き残るには確かに諸葛孔明、丞相が言っていた通りに負けては駄目なのだ。



ただえさえ、開いている国力を更に開いてしまう事になるので蜀漢からすれば負けはしないのは当たり前、大勝利をしないと元が取れないと言う鬼畜な状況になっております。



本当に追い込まれ過ぎて笑えない、これは姜維も無理ゲーで泣きたくなるよな。未来の知識など活用してもかなりの無理ゲー、糞ゲー状態に近いのだから。



逆にこの状況で何度も北伐をしたよなと改めて感心するよと思っていると敵軍がやはり動き出したらしくこちらに向かってきているという事なので早速、部隊を分けてまずは一万程度で敵軍と戦い、わざと引き上げてから左右からの攻撃をして殲滅しますか。



自分は軍勢を率いて魏軍を待ち受けていると魏軍が迫ってきてたので作戦通りにまずは撃退することにした。



戦って分かったけど思っているよりも強くなくむしろ弱く感じられたけどこれは純粋に姜維が強いだけかもしれないなと感じながらもそろそろかなと感じて引き上げろ!と言ってから後退を始めた。



それを見た敵の指揮官がこれは好機だ!一気に攻め滅ぼせと追撃をしてきたので成功したなと感じながらも後退して目的の場所に到着すると左右に伏せていた伏兵たちが魏軍に対して一斉に弓矢で射撃を始めて魏軍に攻撃を始めた。



良しと思いながら軍を反転させて左右の伏兵と共に一斉攻撃をして一気に魏軍を崩壊させたのであった。



あまりにもあっさりと倒せてしまったなと感じていたがこの地域の魏軍たちに大きな衝撃を与えたのか攻めていた郡は勿論のこと隣の南安郡も降伏してきてこの戦いが予想していたよりも大きな勝利だったらしく大きく戦局を変えたのである。



その為に魏軍は作戦を変えて天水郡に魏軍を集めて防衛戦を展開を始めた。流石にこの防衛戦として構築した陣営を破るには戦力が少ないとしてこちらも占領した郡を統治する為に守りを固めていた。



すると向こうはこちらの意図が分かったのか戦力を少しばかり減らして呉軍との戦いに集中を始めたのである。



すると一部の将校からは攻める好機なのではと言われたが他の地域も占領するのにはあまりにも軍勢が少ないとしてやめておこうとして説得に回った。



そして他の者たちも実績を上げている自分に対して反対するものもなく南安郡を含めた3つの郡を制圧して姜維の第一回、北伐は終えたのである。



しかし、何度も北伐をして成果を上げた諸葛孔明よりも一度の北伐で多くの領土を奪い取った姜維は蜀漢では揺るぎない地位を確保して反対している者達もこの大きな功績の前では黙るしかなかった。



そして魏の中でもあの諸葛孔明よりも戦術に関しては上なのではないかと言われて既に諸葛孔明並に警戒をされ始めていた。



しかし、魏軍は姜維に集中的に対応が出来ないでいた。それは呉軍との防衛戦が突破されて荊州方面では大きく領地を失い、最前線を大きく後退させていたから。



その他の前線も本来ならば破られることがなかったが他の前線が突破されたという情報で大きく士気を低下させてしまい突破されてしまったのだ。



無論、魏軍も黙っているわけではなく対応して荊州方面に比べたらマシな状態になっていた。



流石、大国魏だけに人材が豊富でありまだまだ滅亡をさせるにはかなり時間が掛かりそうであるがひとまずは制圧した領土の維持は出来そうなので今回の北伐は成功と言えるだろうな。



少しばかり地味かもしれないけど負けるよりはかなり良い筈だ。それに大国魏も呉によって領土もそれなりに削られてしまった以上は蜀漢ばかり構っている場合ではない。



それにこの後、呉の孫権がおかしくなり始めるのでその気に魏は呉に攻め入るつもりだろうからそうなってすきを見せればまた進撃をして領土を奪い取るだけだ。



ともかく今回の北伐の成功は国内の安定化に自分の地位も安定させることができたのでまずは満足な結果である。



無論、北伐はこれで終わりではないがこれ以上の無理な北伐は本来の歴史みたいに国内を疲弊させるだけなのでその事を考えればここが潮時だなと考えて自分は漢中に戻ってから戦果を成都にいる陛下に報告するのだった。

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