第5話
「ええっと……いいんですか?仕事先でこんな……」
「あ、友達って言って、バイト上がってきたから大丈夫。僕のこと気にしてくれるなんて、優しいんだね」
「いえ、優しくなんかないです」
私は肩をすくめた。
「僕は、
驚いた私を見ながら、英太が笑う。
「名前おしえてよ」
ピーチスムージーをストローから吸い込みながら、上目遣いで英太が私に訊ねた。
「
「花音か、いい名前」
「飲む?」
差し出されたピーチスムージーを一口もらう。
「……美味しい」
「でしょ、おススメだよ」
子供みたいに口を開けて笑った英太は、さっきの店員とお客との関係の時よりも、ずっとフランクで、何故だか、誰にも言えない心の膜を勝手に剥ぎ取られるような、何とも言えない感覚があった。
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