第6話

その日の夜。


まだ今日のことが夢のような心地で、今までずっと胸がときめいていた。

別れ際に、彼から渡されたケータイ番号が殴り書きされたメモ用紙。


何度見返したかしら?

ふふ…もうしわくちゃね。


番号はケータイに登録したのだから、その紙はもう必要ないのに…。

ジュエリーケースにそっとしまったのは、誰にも秘密。

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