第7話
綾戸先生の本性をまだ知らなかった頃、女生徒が次々に告白して呆気なく玉砕したというのは有名な話。
教師と生徒なんだから、当然と言えば当然なんだけど、先生は告白してきた子の気持ちを汲まず、「興味ないんだけど」と冷たく振るから極悪非道。
前の学校の生徒を妊娠させたとか、保健室の三好先生と付き合ってて放課後にセックスしてたとか。
そういうのは、全部振られた女生徒がはらいせに流した根も葉もない噂。
「ちやほやされて、いい気になってるからじゃん?澪もそう思うでしょ?」
すれ違った時、ほんの一瞬だけ視線が絡んだような気がした。
「そうだね、きもい」
「ふふふ、だよね~。もしさ、先生に呼び出されて変なことされたらすぐにわたしを呼んでね!駆けつけるから」
変なこと?変なことって何だ?と、美和の顔を見る。
すると、彼女はぎゅーっと力いっぱいに、わたしを抱きしめた。
「澪のそういうピュアなところ大好き!守ってあげたくなるなぁ」
「ちょっと、美和くるしい……」
「ふふふ、可愛い~」
わたしは"右へならえ"が得意だ。
ただし、先生を嫌いだと思うのは同感―――。
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