第3章「未来に響く二人の声」②

その日の帰り道、二人は並んで歩きながら、また次の約束を交わした。


「また今度、夕食でも一緒に行こう。」拓磨が言うと、沙音は少し驚きながらも、心の中で嬉しさを感じていた。


「夕食ですか…?でも、忙しいし、どうしようかな…。」沙音は少し迷っていたが、その表情に拓磨はすぐに気づいた。


「無理にとは言わないよ。でも、ちょっとした息抜きにはなるんじゃないかな?」拓磨は笑いながら答える。


沙音はその言葉を受けて、少し心を動かされる。「じゃあ…行こうかな。」少し照れながら答えると、拓磨は嬉しそうに笑った。


二人はその後も軽く会話をしながら歩き、帰路につく。途中で少し立ち止まり、空を見上げると、ふと沙音は思う。拓磨といると、何だか心が落ち着くような気がする。彼の優しさに、だんだんと心が惹かれていく自分が怖い。でも、それでも、拓磨と過ごす時間が心地よくて、もう少し一緒にいたいと感じてしまう。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る