第2話 ミンチーを受け取る娘
ミンチーを手に入れて、娘にプレゼントをすることで、当時反抗期であった彼女の気が少しでも引けたらな、、、そんな思いで、私は娘には内緒で、いろいろなお店に出向きミンチーを探し求めたのだ。しかし、本当にこのぬいぐるみはどこにも売っていなかった。諦めきれない私は渋々、ネットの転売屋から元値から数倍はするであろう金額を払い、やっとのことで手に入れることができたのだ。
「ただいま。」玄関から娘の声が聞こえた。我慢ができない私は帰ってきた娘と目が合うやいなやミンチーを彼女に差し出した。「え、もしかして、これって、、、お父さん、、、」興奮を隠しきれない娘はミンチーを手に取り、私に感謝の気持ちを言葉にしてきた。「ありがとう、ミンチーだ、やったーやったー最高!お父さん、大好き!!」久々に娘から与えられた言葉の一つ一つに感動と、親子の絆を再び感じることができた。
しかし、ここから起こる家族関係の崩壊をこの時まだ私は知る由もなかった。
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