第一章「聖者の漆黒」第四部「回帰」第3話(第一章最終話)
目の前に広がる広い
そしてその中央に
周囲の
前回初めてきた時から、
一般的な
──…………
気持ちが
前回の時のような明らかな気持ちの
時間は夜。
すでに遅い時間。
分厚い雲に
その
夜は不思議と
しばらく四人は
人の
やがて、草を
すぐに
「…………ごめん…………
か
続くその声は後ろの
「……なんで…………なんなの…………」
その声は、明らかに
もはや
同じように
「
「────ダメ」
そしてそのままの強さで
「
数秒か数十秒か、その後、
心配した
そして
「言ったでしょ……この子は強いよ。私よりもね…………」
──……
「
頭では分かっていたはず。しかし
続く声は
「こんな世界に
「
「そっちに
「どうだか」
応える
そして立ち上がる。
──……まったく…………
その
「私はゴスロリに
「
「
相変わらず
「ここにもゴスロリは
「だからいいんでしょ」
その
「目立っててさ」
そして
しかしもちろん
「この部屋は……普通の
それでも
そして
「
そして
「
──…………え?
「……私が…………何を…………」
──……
「分かりました」
そして、
「じゃ、始めよっか…………来たみたいだ」
☆
「私は
何か
──……相手は誰だ…………
再び
それは言葉に出来ない
──……
「うん……今日は私だけじゃないよ……
──………………
聞こえる声。
部屋の中央からの小さな声。
「…………
──……
いつの間にか
背中を向けたままの
まるでこの
その
「この
その声に、
「……うん…………そうだね…………その〝
「…………うん……」
そして、
「………………ここ……」
空気が変わった。
少なくとも
全身に
「だから
そして、
そこに、
大きく
──…………そんなこと…………
そう思った
それまでは冷たい
まるで今までの
聞こえるのは
「
──……じゃあ…………〝
しかし、聞こえるのは
「…………私は…………変えない…………」
火の
その火の
「
次の
静かだった。
ここには、
夜の冷たい空気がゆっくりと流れているだけ。
静かだった。
大きな
大きく
「────
その
「────変えればいいじゃない! どうして変えられないのよ! 変えれば…………
涙混じりのその声に、
──……
「どうして‼︎」
その声は、
振り返ったままの
──……変えて欲しかったんだ…………
──…………変えられなかったら……死ぬ気だった…………?
そして例え
「ごめんね
しかし
──…………
しかし、以前から、
そして、それを
「今からは…………変えられる…………まだ終わりじゃないよ。〝
「ここからは
すると、少し間を空け、
涙を
「〝
「
その
──……何が起こるの…………?
空気が動いた。
まるで目に見えないまま。
しかし、
少なくとも
そして、
その空気に流れてくるのは
「
「……さっきの
すぐに
「
「どうかな…………いつが〝
その声は
しかも
その中で
「……
──…………
☆
その
その光景に
すでに
──……
──…………〝
──……私が…………これは……私が始めた
──…………私には……
やっとここまで来た。
やっと
やっと終わらせられると思った。
──……いつまで続くというのか…………
しかしすぐ先で無いことは
──…………どうして…………
そこに、
〝
低い声。
やっと、という
やっと
しかし〝
──……まだ……終わりではない…………
〝
「…………
〝
〝 ここを
「すぐに大量に作らせねば…………」
そしてすぐにまた
──……しかし誰かが管理していかなくては…………
人が住まなくなって
──…………どうする…………
そして気が付いた。
──……
いつからか、声が聞こえないばかりではなく、その
すると、
目に見えない、
すぐに
今、何が起きたのか。
どんなに考えても、込み上げるものは
──…………また…………
そして、同じ
そして、気が付いてもいた。
少し前から、
──……二度目こそは…………
それでも、目から
自分が涙
──……私たちも……
その直後に産まれた長女を
やがて
しかしもう一人産まれたのならば────
──……
そんな
──……
──…………
やがて集められた
新しい
それでも、それだからこそ
あれ以来、
やがて、
しかし
そして、
誰にも見つからないように。
〝
それは、
その子の母親には、
その子が
その子が、
そして
それでも
両家はその
やがて、長男が産まれる。
それは
「…………
その小さな声に、
廊下の板を
「……
もはや
それは間違いなく長男の死。
決して初めてではない。
しかも
しかし、その母親が長男を殺すことは想定などしていない。
どう見ても、長男の首が向く方向は生きているそれではなかった。
しかも、その首を両手で強く
もはや、
いつもの目ではない。
──……どうして…………こうなった…………
「
──……なぜ…………なぜ終わらない…………
──…………なぜですか…………
「…………長男は…………母親が
それは
「……せいぜい長女の
──……
「どうしてだ‼︎」
背後にいる、
「一人……
──……この子を…………守らなければ…………
そして、
もはや
しかし、その
その横には意識を失った
そこに、
「……
──……この小さな
──…………
そして、その
「三人目以降は……外に出せと…………?」
「……はい…………そう言われました」
応える
「……〝
──……
「
その
☆
──………………
どこからか、自分を呼ぶ声。
その声は
「…………
その声に
「……終わったよ…………」
やがて
部屋の中央には
「……何が…………」
分からない
「……終わったの…………〝
風を感じない。
あまりにも、静かだった。
あれほど
そこには
──……何も……聞こえない…………終わったんだ…………
「この
「…………どうしてですか?」
「この
「……そういうこと……でしたか…………」
多くを理解した。とは言え、
「よく
そんな
その言葉が続いた。
「普通の人なら無理。気がおかしくなっても仕方ない。だから
「行こ。だいぶ深夜になっちゃった。
そう言うと
そして
「立てますか?」
出来るだけ
「……はい……ありがとうございます」
何かが
──……この人は…………もう
いつの間にか暗い雲は消え、
四人はゆっくりと
その背後から、小さな
☆
数日後。
大量の小さな
それは
その場所は、いつの
しかし、それでも
──……〝
──……知らないほうが
母親の能力を、
今回の
「
姿を現すなり、
「一度はあなたが関わることは
「ここの
「
お互いに普通の親子関係ではない。
「もう
「
「あの
「近々取り
「心霊スポットって言われるようになっても
──……これで総てが〝
そして
「これで終わりですね…………」
その言葉に、
「ホント?」
そう言った
続くのは
「……色々と…………見たよ…………でもおかしいよね……
──……でも……
──…………だから…………私に
少し間を空け、
「…………いかにも…………」
「……
お互いに〝読めない〟時間が流れる。通常なら
お互い、知られたくないことが
そして、最初に口を開いたのは
「どこまで調べました? ────
しかし、
それでもその不安が
「あなたが
「でもお母さんが私を
その
──……私は…………やはり
──……いずれ……
そこに
「必要が無くなったまでのこと」
再び口を開いたのは
「お前はすでに〝
「
強い口調になった
「下がりなさい」
しかしそこに
「しかし…………」
その
「それを決めるのは
再びの
「二人とも下がりなさい……これ以上言わせる気ですか…………」
そこに、
「そんなにみんな…………」
その言葉を
「
初めて、
そして、僅かに
「……それを…………信じろと?」
そう言った
「────
しだいに強くなった
しかしその真の
そして、まるで
「……そんなにみんな………………私が
そして、
すでに分かっていたこと。だからここを追い出された。みんなと共に生きていきたくとも、誰もがそれを
──……私は…………何を期待していたんだろう…………
何のために産まれてきたのか。そんな
そうでなければ、
「────
──……分からないほうがいい…………
──…………分かりたくもない………………
やがて、
そして
「……私に…………
☆
夏の終わりと秋の
しかし
あの後、
そこにあったものは〝
〝
──……まだまだ……知らない世界がある…………
「あ、お疲れ様です」
いつもの
この
ソファーにはいつもの黒いゴスロリのまま横になった
「相変わらず
「
しかし相変わらず
「昨日は
「だったらエアコン止めることないじゃないですか。それを
「何をしに来たのよ」
そして、その
その
あの夜、ここに戻ってすぐに
どうやって
確かに
それは自分の
おそらく母親の
自分が始め、自分が作り上げてしまった〝
それは
行動や言葉、その総てに〝
──……ここに持ってくる仕事も
──……やっぱり…………
大きく開かれた
その風が立てる小さな音。
音を追いかけた
「あれ……? この
思わず
すると
「音が
「これ……あそこの?」
それは〝
「うん……
──…………ホントだ…………いい音…………
そう思った
その表情に、
それに返すように、
「結局、どうして〝
「さあね」
「
「思い
「まあ、本人たちに聞かなきゃ分からないけど…………総てを
そう言う
──……やっぱり……私にも
「あの
「取り
もちろん〝
「人が
その〝心霊スポット〟を仕事のネタとしてきたところもある。そんな自分が
やがて、そんな
「
「そうですね」
僅かに変化したその
「で? 何か新しいネタでも持ってきてくれたの?」
「実は
すると
「だから…………
──……あれ?
──……私が長男の存在に気付いただけで
──……もしかして……
入り込み過ぎずに、受け入れるだけ。
──……そっか…………だからあんなに
──……でも、
しかし
「また
「
「でも…………」
そう返しながら、
「〝
「エアコン動いてないって
「私も
小さな
その音は、外から少しだけ、雨の匂いを
☆
雨の音が、私は
その音は、
そんな気がするから。
〜 あずさみこの
第一章「聖者の
あずさみこの慟哭 中岡いち @ichi-nakaoka
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