学校の七不思議

僕はペンを持った

学校の七不思議

「君は学校の七不思議を知っているかい?」


なんの突拍子もなく音もなく突然切り出して来たのは同じクラスの奴だった。


「ん?誰に説明しているんだい?この教室には今僕ちんと君の2人しか居ないじゃないか。そもそも君はそんなキャラじゃないだろうに。」


「え!声に出てた!?あちゃーやってしまったわー!「かっこ」がついていないからナレーションの天の声かと思っていたのに!」


「急にこちら側のメタい話はよしておくれよ。そして今のは「かっこ」もついていないし、カッコもついていないよ。」


「何うまいこと言っているつもりになっているんだ!そのドヤ顔....腹立つ。」


「それと奴呼ばわりは少し傷がつくよ。僕にはちゃんとコンドウハルヒコと言う立派な名前があるじゃあないか。名前で呼んでおくれよ全く。」


「そうか、悪かった悪かった。

いつも心の中では近藤春菜とごっちゃになって下の名前がいつも出てこないなんてこと全く思ってないけれど、今度からはきちんと名前で呼ぶことにするよ。」


「僕は近藤春菜じゃねーよ!

そして角野卓造でもねーよ!」


「ところではるn、あ、ハルヒコくん。」


「あ、おい見逃さないぞ僕は。」


「急に学校の七不思議の話なんてしようとしてどうしたんだい?

勿論俺は七不思議のことなんてちっとも知っちゃういないけれど。」


「そうそう、その話だったね。

学校の七不思議、どこにでもあるじゃない。

例えばトイレの花子さんだったり、人体模型が夜な夜な1人でに動き出して花子さんと秘密の密会をしていたり。」


「後半知らないんだけどそうなの!?

夜な夜な2人で秘密の密会ってどんなムフフな展開が,....。」


「あんな臓器丸出しの奴とムフフな展開なんかになるもんか。

確かに下は丸出しだけれども。」


「いや、何にも上手いことを言っていないしもしかしたらデキてる可能性もあるのではないか!?」


「誰がそんな展開望むんだ。

下手な同人誌作品でも花子と人体模型の禁断の恋とか誰向けなんだ!」


「俺は見るぞ!」


「.....」


「苦虫を噛み潰したような顔で僕を見るのはやめてくれ、濡れる♡」


「めちゃくちゃ気持ち悪いじゃねーか。」


「話を戻すけれど、それでその七不思議とやらがどうしたんだい?」


「そう、それについて少し調べてみたんだけど、どうやらこの学校にもあるみたいなんだ。

学校の七不思議とやらが。」


「へーそりゃそうじゃないか。

ここも学校なんだからそう言う噂の一つや二つくらい。」


「いや、七不思議なんだから噂は七つあるでしょ。」


「わかってるよ!!たとえだよたとえ!

それで、今回は教えてくれるのかい?

その七不思議とやらを。」


「そうなんだよ。今回は吉田くんにこの学校の七不思議を教えたいのだよ。

情報の共有というやつかな。

なんか、秘密の密会をしてる感じがしてゾクゾクするね。」


「馬鹿言うな、さっきの人体模型と花子をイメージしちゃうじゃねーか!

少し興味が出てきた。よし、一つずつ教えてくれ!」


「わかったよ。今日はもう下校時間だからまた明日。

一日一つ教えることにしよう。」


それから僕たちは放課後にこの学校の七不思議を一つずつ毎日語りあったのだった。


「また、声に出てるよ。」


「もー!またかよー!」






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