第87話

「でもね、それは“晃”の幸せじゃない」


「うん。俺は結婚には全く興味がないのよ。興味があるのは、愛しいと思えるのはハイドンとやっちんだけなんだ」



疑うことはない。


これまで本当にたくさんの愛をもらった。


両親が忙しくても、淋しいと思ったことはない。


必ず晃が側に居てくれたから。



「……そう……か」


「良い?ハイド」


「?」


「晃を幸せにしたいなら、やちとハイドが幸せになれば良いの」


「その通り」


「そしてやちは、晃を幸せにする自信がある!!」


「ふふ。知ってる」



一片の迷いなく言い切る八千流とそれは嬉しそうに笑う晃。


八千流はいつも自信満々。



「だから隣で、特等席で、見てて」



これからも側でー。



「もちろん」



晃はチュッと八千流のオデコにキスをする。



「桂と幸せになるんだから」


「「……」」


「何故黙る」


「晃」


「うん?」


「俺は八千流みたいに言い切る自信はないけど……」


「うん」


「晃を幸せにしたい」



八千流のように自信はないけど。



「頑張るから、これからもよろしく」



素直な想いを口にする。


すると



「もうこれ以上ないほど幸せなんだけど。うん、見てる。これからも二人の側で」



俺の頬に触れ、晃は泣き顔みたいな笑顔を見せた。



「あっでも二人がそんなに望むなら俺自身の手で全力で幸せにしてもあげ」


「「おやすみ」」


「いけずっ。でもそこも好き」



八千流は晃のお腹を枕にしたまま、俺は晃の隣で眠りについた。



「ありがとう。俺の天使達」



優しい声の囁きを聴きながらー

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