第78話
ウゲッ、面倒くさいのが来た。
「静」
「静ちゃん」
そう、三ツ井である。
もう家はすぐそこ。
あたしはまず竜希さんの後ろに隠れ……
察した竜希さんはあたしを隠してくれる。
そして
「気をつけて帰れよ」
「了解です」
「あんまり、チビとひなに心配をかけるなよ」
「はい」
「困ったことがあったらいつでも電話してこい」
「うん」
心配してくれる竜希さんにお礼を言って、あたしは忍者のようにその場を離れた。
「あれ?一華ちゃん?」
「一華!?」
そんな八千流と三ツ井の声を聞きながら。
「ただいま」
なんとか見つからずに家に着く。
真っ暗な家。
もう慣れたけど、やっぱり一人は淋しいかな……。
そんなことを思いながら鍵を閉め明かりを付けていたらスマホが鳴る。
八千流かハイドか……
とスマホを取り出せばそこには
“パパ”
淋しいのがバレたかな。
いつも淋しいと感じた時にパパやママが電話を掛けてきてくれる。
あたしは笑って電話に出た。
「パパ?」
『一華〜っ。元気?ちゃんとご飯食べてる?八千流やハイドとは仲良くしてる?学校はどう?』
電話に出た途端、矢継ぎ早に質問攻め。
「そんなに一気に質問されても答えられないよ、パパ」
『ごめん、ごめん。元気?』
笑う声、後ろからママの笑い声も。
「元気。双子とも仲良くしてるし、学校は……うんちゃんと行ってるよ」
『そう、元気なら良いんだ。困ったことはない?』
困ったこと……。
どうしよう、さっきの泥棒のことは言ったほうが良いよね?
狙われたのは“黒豹”のバイクだし。
パパ達の宝物なのだから。
そうしてあたしはパパに今日のことを話した。
昨日のマークのことは伏せて。
電話の途中で
「「ただいまー」」
八千流とハイドが帰ってきた。
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