第75話
「お礼にコーヒーでも飲んでく?」
八千流が狐面を茶に誘う。
本当にコイツ……心臓に毛が生えてるんじゃねぇか?
「ハイドの淹れたコーヒーは美味いよ」
「俺が淹れるんかい」
なんでだ。
だが……。
昨日と今日、コイツには借りがある。
礼をしないといけないのも確かだし、狐面が何者なのかも知らなければならない。
「飲むか?」
これはいい機会なのかも、と狐面に聞くと
「……コーヒーは苦手だ」
プイッと横を向き、ボソッと言われた。
「「「…………」」」
「ハッハッー!!そういうところは子供っ危なっっ」
またもやいらぬ一言を言う八千流に狐面が蹴りを放つ。
なんとか避ける八千流。
「じゃあジュースでも」
お?
珍しいな、一華が誘うなんて。
しかし狐面はその誘いも首を横に振る。
「補導される」
「「「あ……」」」
そうだ、コイツ中学生だったな。
これから竜……警察が来る。
中学生が外に出ていて良い時間ではない。
「いつの間にかもうこんな時間なのね」
スマホを見る一華。
俺もそれを覗き込むと、時間は23時を過ぎていた。
「ああー……。百音、もう寝ちゃったよねー」
「シュークリーム……」
百音に食べさせたかった……。
ガクッと項垂れる俺と八千流を不思議そうに見ながら、狐面は歩き出した。
「ありがとう」
「今度会えたらお茶しようね、少年」
「……またな」
俺達の言葉に立ち止まった狐面は、小さく小さく頷いた。
悪い奴では……ないんだろうな。
ハッ。
「送ってやろうか?」
「いらん」
「「ブフッ」」
……可愛くねぇな。
「八千流!!ハイド!!一華!!」
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