第73話

ポンッ!!



「一華」



「@&$%#?℉℃£!?」



突然肩を叩かれ、名を呼ばれた一華は奇声を上げて俺の腹にしがみついてきた。



「ほっ!?えっ!?何!?宇宙語!?今、一華ちゃん宇宙語話したの!?凄いんですけど!?」



「八千……流?」



「おおっと」



自分の肩を叩いたのが八千流だとわかった瞬間、一華の体から力が抜けズルズルと地ベタに座り込もうとするから腹に腕を回して抱える。



「はいはい、アナタの可愛い八千流ですよ?」



「……お兄かと思ったじゃーん」



「一生くん?」



どうして一生くんの名前が?と首を傾げる八千流に説明する。



「ゾーンに入ってやがって」



「おお!!ゾーンね!!」



何故か楽しそうな八千流。



「ゾーン??」



狐面が首も首を傾げるが、今はこっちの説明の方が先だ。



「口で言っても止めないのはわかってたから、一生兄ちゃんの名前を使った」



「なるほど、それは絶大ね!!」



ケタケタと笑う八千流。



「……嘘?お兄は来ない?」



「来ないよ」



「〜〜〜〜っっ」



ドコドコと一華に太ももを殴られる。



嘘をついたのだ、これぐらいはまぁ甘んじて受けよう。



痛いがなっ。



一華しか見てなかったが……



どうやらこっちも終わっていたらしい。



屍累々だ。



てか何十人で来たんだよ、コイツら。



「怪我は?」



「〜〜ないっ」



幼い顔がコンプレックスなため普段は無表情を決め込み大人です、みたいな態度の一華だが、今はほっぺをいっぱいに膨らませて怒っている。



俺達の前では無表情なんて出来やしないんだからな。

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