第68話

一華side



八千流を捜しに来たんだけど……



居たのは八千流ではなく……



黒ずくめの男達と……



狐面の少年だった。




「あ」




おもわず出た声に少年が反応してこっちを見る。



狐面の奥から見える瞳が驚きに見開かれるのが見えた。



いや、驚くのはこっちなんだけど?



狐面の少年がなんでここに??



八千流は……居ないわね。



あの子、何処に行ったの?


ハイドと合流してたら良いけど……。




「何をしに来た。伊藤一華」




フルネームで呼ばれたんですけど。



この子、一体何者?



双子の名前も知っていた。



“黒豹”の名前も。




「何しにって、可愛い姪っ子を捜しに……それと」




ギロッと男達を見る。



あたしの大事な大事な“黒豹”に手を出す奴ら。



赦さない。




一歩出たあたしの目に映ったのは、数人の転がっている奴ら。



八千流か、狐面の少年がやったのか。



それでもまだ居る。



何十人で来たっていうのよ。




まぁ、“黒豹”の物を盗むっていうのだ。



それぐらいで来てもらわないと。




「怪我をしたくなければ退け、伊藤一華」



「双子ほどじゃないけど、あたしも戦える。アナタこそ関係ないんだからもう帰りなさい」



「戦える〜?君一人で〜?この人数を〜?」




狐面の少年と話していたら、一人の男が出てくる。




え?


何、コイツ。


イラッとする。



まずはコイツからだな。




「関係なくはない。真木八千流にここを任された。アンタこそ帰れ」



「は?」



「あ?」




八千流が任せた?


この少年を信用したと?




「オイオーイ、仲間割れかぁ〜?」



「「うるさい」」




あたしと少年は声を揃え男を黙らせる。



八千流のことは後で聞くとして




「勝負といこうか、少年」



「良いだろう」




戦いの幕が切って落とされた。

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