第50話

八千流side



ユッキーの側は心地良くて大好きだけど、皆を待たせているからね。




「高校生がヤク漬けにされ放り出されるってのがここ何日かで何件も起きていると報告を受けた」



「高校生……」




八千達と同じ……。



そして一歩間違えれば、るなちゃんもそうなっていた可能性が。




「お前達がいるから他人事じゃねぇし、工藤組はヤクは御法度だ」




ゆっくりと空気が冷えていく。



これはユッキーが怒っている証拠。




「調べさせたら“Addict”その名が出た、最近出来たばかりのクラブで……。その名の通り、中毒者を生み出しているクソみてぇな店だ」



「でも……」




ヤク……薬は高いのでは??



それを高校生がヤク漬けになるほど買えるの??



八千の疑問は口にする前に、ユッキーが答えてくれる。




「安いのも幾らでもある。それこそ高校生が買えるほどのな。だがそれは本当に粗悪品できちんと身体も精神も発達してないガキ共には紛れもなく毒だ。そして」



「そして??」




横を向けば、何年経っても変わらない綺麗な顔が。



その綺麗な顔にしっかりと刻まれた眉間のシワ。



もう、さっき解したばっかりなのに。



ムイムイとまたユッキーの額に指をあて、シワを取り除きにかかる。




「痩せれる、気持ち良くなれる、身体が軽くなる、最初はそんな症状で悦びハマり……安いからすぐ買い、慣れていく身体に量は増え、最後にはヤク漬けになる」




ゾッとする。



そんな所にハイドを行かせてしまった。



知らなかったとはいえ。



大事な大事な弟を。



むぅ……。




「オイオイ、女子高生が眉間にシワなんざ寄せるんじゃねぇよ」




苦笑したユッキーに今度は八千がムイムイと額のシワを取り除かれるのだった。




「よし、可愛い」



「ぬぇへへへーっ」

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