第47話

八千流side




「ユッキー、お腰大丈夫……?」




ひなちゃんに内緒で。


とは言ったけどまさか、ひなちゃんが来るとわかった瞬間、脇に抱えられて走られるとは思ってなかった。



久しぶりで楽しかったけど!!



でも、やち結構体重あるの。



昔とは違うから。



あっ、太ってるわけじゃないのよ?


筋肉ね。


大切な人達を守れるように、ハイドと2人で鍛えているから。



だからつい昔のようにしちゃったユッキーのお腰が心配。


昔はよくアレで移動していた。



楽しくてキャッキャッ言ってたっけ。



今日はちょっとハラハラしちゃった。



いつユッキーのお腰がグキッといくかと……




「……大丈夫だ。問題ない」




ユッキーが気丈にそう言う。



カッコイイね、相変わらず。



ユッキーは、やちを振り返ると“付いて来い”と目で語り先を歩く。



これはユッキーの癖。



話すより目でモノを言うっていう。



これがわかるのは家族くらい。



多分これはユッキーがやち達に甘えてくれているのだと思うのね。



ユッキーは迷わず離れに入っていく。



そこはユッキーのパパ、真白おじいちゃんの部屋で。




やちも部屋に入ると、じーじは居なかった。




「じーじは?」



「老人会」



「大丈夫?また頑固ジイさんと喧嘩になってない?」




工藤組前組長に喧嘩を売るジイさんがいるんだって。


怖いもの知らずよね。



でもその話しをする時のじーじは楽しそうだから、やちは嬉しいんだけど。



どうやら周りが被害を被ってるみたいで……。




「今度周りに迷惑を掛けたら、土下座だって言ってあるから大丈夫だろ」




土下座っ!!


容赦ないなっ、ユッキー!!




「それで?」



「うん?」



「ひなに内緒のことってのはなんだ?」




座布団に座って聞いてくる。



本邸は洋室もあるんだけど、離れは純和風。




やちも座布団に正座で座って、真っ直ぐユッキーを見る。




「ねぇ、ユッキー。“addict”ってお店知ってるー?」

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