第34話

「言うのか……?組長に」




三ツ井が聞いてくる。




「「「……」」」




あたし達は顔を見合わせる。




言わなければならないのはわかっている。



未成年にまでDRUGが回っているならなおのこと。



がっ。



雪代さんはいいんだ。



あの人は、あたし達が自由に生きることを望んでくれているから。



ちよーーーーっと、変な所へ行った程度では怒らない。



問題は……



年上だけれど、あたしの姪になり、双子の義姉である、“ひな”ちゃんだった。



ひなちゃんは双子を溺愛し、あたしのこともとても可愛がってくれる優しいお義姉さん。



優しいからこそ、あたし達が怪我や危険な目に合うことを恐れ、危ないこと、危ない場所には近づかないようにと強く言われている。



それを今回は破った。



友達のためとはいえ……。



言えばきっと、怒られるのではなく泣かれる。



もしくは凄く心配される。



あたし達は誰一人、ひなちゃんが泣くことも心配させるようなことも望んでいない。




ハイドは特に。



なにしろ、奴の初恋はひなちゃ……





ベッチンッ!!




「あいたっ!!」




ハイドにおもいっきり頭を叩かれた!!




ハイドの凶行にギョッとする三ツ井と榎本さん。



クスクスと笑う八千流。





「ペロッと俺の秘密を話すんじゃねぇよ!!」



「え……?」




真っ赤になって口元を隠すハイド。




「キャーーーッ」



「え?ハイドくん、真っ赤じゃない!?」



「可愛いーーっ!!」




なんて叫ぶ、外野。



てか、え?



隠してたの?



叩かれたことより、そっちの方にビックリだよ。

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