第31話
「で?」
「「「で?」」」
今日も今日とて動物園の動物気分。
見世物になりながら、教室に向かおうとすると三ツ井が聞いてくる。
てか、“で?”って何。
それでわかる人いる?
横では八千流とハイドも、“で?”って何って全く同じ顔をしてる。
「だーかーらー」
言い募ろうとする三ツ井。
だけど
「お姉様ーーっ!!」
と、元気な明るい声がしたかと思うと、八千流にタックルの如く抱きついた人物が居た。
「「「「ギャーーッ」」」」
周り、特に女生徒達から上がる悲鳴。
そんな周りを気にすることなく、抱きついてきた人物を見て八千流は
「あれ?アナタは」
「「……」」
猫瞳を軽く見開き、ハイドと三ツ井はウゲッという顔をした。
それもそのはず、その人物は昨日二人にちょっかいを出していた女のコだったから。
今日はその二人には目もくれず、八千流だけを見ているけれど。
「おはようございます!お姉様!あたし、榎本真尋(えのもとまひろ)って言います!真尋って呼んで下さい!」
「真尋ちゃんね、おはよう」
「えへへっ」
「「「キャーッ」」」
「「「うぉーーっ!!」」」
女生徒、男子生徒から上がる黄色い声。
ニッコリと微笑んで榎本さんの頭を撫でる八千流は完全にお姉さんモードだ。
何人かの女生徒が榎本さんを睨んでいるが、本人はケロッとしてる。
中々の強者かも。
そして、自分達に害がないとわかったハイドと三ツ井もケロッとしてる。
コイツら……。
「って、忘れるとこだったわ!」
そのまま忘れればいいのに。
願うもダメだった。
「“Addict”に行ったんだろ?」
「“Addict”?」
未だに八千流に抱きついたままの榎本さんがボソッと呟く。
「近くまでは行ったけど、“Addict”には行ってない」
「八千も行ってない」
「俺は行った」
そう正確に言えば行ったのはハイドだけだ。
行こうとはしたけれど、行かなくてよくなったし。
「そんな危ねぇとこに行くんなら、俺を呼べ!」
三ツ井に怒られる。
……え?
三ツ井を呼ぶ必要性。
「あたし」
「八千」
「俺」
「「「の方が強いから」」」
必要ないよね。
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