第20話

さて。


笑わせてもらったところで。



殺ろうか。



決して、嫌なものを見たことへのイライラの八つ当たりではない。



まだ見つかっていない、るなを見つけられては困るから。


連れて行かれては困るから。



で、ある。




ボキッ。ゴキッ。



指と首を鳴らす。



すると




「オイオイ、なんかヤル気だぞ、この女」



「オイオイ、俺らに勝てると思ってんのかよ」



「オイオイ、女がよぉっ」




オイオイ、オイオイと煩いな。


オイオイ星人か。




よし、地球に異星人はいらないので、殺ろう。



無言で笑ったあたしに、少し怯みながらも




「……そっちがその気ならっ」



「やっちまえ!!」



「捕まえろっ!!」




そう吠えた男達が一斉に襲いかかってきた。




良いね。


なんの罪悪感も感じずに殺れるわ。




「待て」



「「「「!?」」」」




ん……?


今の「待て」は、あたしではない。



誰だ?


あたしの八つ当たゲフンゲフンッを邪魔する奴は。



男達と全く同じタイミングで声のした方へ顔をやると……



そこには



















狐のお面を被った、まだ小学生くらいの少年が居た。




えー??




「「「「狐!?」」」」




ツッコむところはそこじゃない。


もう寝てる時間の少年がなんで“こんな”ところへー?



















「女をよって集って痛めつけようなんて。ふざけるな」




低いとも高いとも言えない、不思議な声で少年はそう言うと




「ぎゃっ!?」



「オェエエエッ」



「痛ぇえええええっ!!」




躍るように男達に襲いかかり……




















あっという間に、自分よりも背も体重もある男達をノしてしまった。




この少年ーー。



強い。




「「……」」

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