第6話

「あ、もう7時か」




やばい。お腹空いた。


冷蔵庫を開けると、昨日の残り物の煮物があった。

ご飯は冷凍してあるからチンすればいいとして、あとはみそ汁。お肉も食べたい。適当に炒めればいいか。

脱衣所に向かって、眞夏の脱ぎ捨てたらしい服を洗濯機に放る。



……取りあえず、


ごはんくらいは食べてってもらおう。






「まなつくん」



お風呂場に呼びかけると、少し間が空いてから、



『なに』



あ、声が反響してる。



「湯船つかっていーから。もう沸いてると思う」


『……』


「私これからちょっとスーパー行ってくるね。10分くらいで戻るけど留守番出来る?」


『……ガキじゃねえし』



うざったそうな声に少し笑う。


中学生か。

子ども扱いされるのが一番癇に障る年齢だ。




「鍵閉めてく」

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