死んだはずの恋人の骨が変じたのは、青い金魚。主人公はしばらく共に暮らしますが、故郷の湖へ帰す事を決めました。二度目の別れの時、それはそれは美しい青を見ます。溺れるような、燃えるような、深く重い情念。繰り返し語られる青の鮮やかさ。恋人に愛を伝えられる喜び。豊かな表現に作品へと惹き込まれます。繊細で耽美、卓越した文章で紡がれる幻想的な物語です。
詩を読んでいるようだった。美しい話だ。難しい漢字、言葉、青色が沢山出て来るが漢字とひらがなの割合が絶妙でただの難しい文章にならず、小川のせせらぎのように流れ込んでくる。とてもいい作品を読ませても…続きを読む
すごく良かった。この、えも言われぬ感覚は、読むことでしか得られない。と思った。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(470文字)
青い金魚をつくりたい。そんな言葉で彩られる本作の印象は鮮烈な赤でした。これほどまでに、情熱的な赤の物語を私は知りません。青と言ったら冷たい感触をイメージしがちです。ですが、本作を読んで感じた…続きを読む
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