・・・逃げるが勝ちってね

第二学年二学期の終了に伴う、パーティーにてそれは告発された。


入学の時から、妙に例の会員の女どもが王子にすり寄っているなぁ、とは思っていたけれども、まさか篭絡されるとは、驚い・・・いや、なんとなーく、そうなる気はしてたな。


だってあいつ、馬鹿で無能だもん。


おい、大丈夫か、王子。一国の王にもならんとするものがあんな見え透いたハニートラップにひっかるとは何事だよ。ほんと、この国の未来大丈夫か?


もし私があいつの側近だったなら刑罰覚悟で


「もっと自分の立場を知れ!警戒しろ!それに王家ご用達の暗部とかあるだろ!?素性とか調べろよ!そいつらの7割違法なことに加担してる屑だぞ!?」


とかなんとか叫ぶレベルだぞ。


はぁ、だから正妻の子で第一王子のくせして、未だに国王から王太子にしてもらえないんだよ。


なぁんで、あの王と王妃からあいつが生まれた?あの二人の悪いところだけ受け継いでもこうはならんぞ。


今その王子が演説を始めるわけだが・・・


あいつはまず、王族らしくパーティー会場に最後に入ってきて、そして暫くはおとなしくしていたのだが、ある程度挨拶が済むと床を踏みつけることで注目を集め、語りだした・・・なげぇ、話を、



―――Many moments later―――



「だからこそ、この第一王子である、王国の未来を担う、希望の光である、この僕が今!偉大なる魔の祖、ロアーナ様の、我が王国の偉大なる祖、エピデンドラム王の名のもとに、正義と秩序、そして、王族としての誇りを胸に!この悪逆たる魔女の罪を白日の下に晒し、君たちの目を覚ますことを約束しよう!そう僕は決意したのだ!」



お、やっと前置きが終わったところだ。本当に終わっている。


せめて「そして」とか「故に」とかの接続詞を少なくするとか、「だから~」で始めたら「~から」で終わるとか、そのくらいはして欲しかった。状況的に、無視するわけにもいかないこっちの気にもなれよ。


んで、まぁ要約すると、


「みんな聞いてくれ、実は高潔な王子として許せない話があるんだ!昔から暗い噂とか色々あったけれど、ここまでだとは思わなかった!この子たちから話は聞いている!君にだって貴族としての誇りはあると思っていたのに!(よくわからない善人アピール。解読不能。)もう言い逃れはできない、証拠だってある!」


ということらしい。



・・・本当に長かった。長期休暇の前の校長先生かよ。



信じられるか?こいつ約30分間ずっと喚いていたんだぜ?


今も、ようやく本題に入ったと思ったら罪状だけで床に着くほど長い巻物持ってきて、そのうえで罪状1つ1つにつき証拠の読み上げと感想、意味不明な解説?考察?か何かを捲し上げている。


小学校の発表会じゃないんだよ。せめて分かりやすくまとめてこいや!と、声を大にして叫びたい。


例にもれず、感想や意味不明部分ではどうしてそっちにいった?となる大脱線が起こるうえ、本人は全然疲れないとかいう地獄のような前提条件に加えて、今回は内容自体もアホほど長い巻物の読み上げなせいで数時間コース確定だ。それにしても・・・



―――こいつの無駄に長い話に感謝する日が来るとはね・・・感慨深くとも何ともない。くたばれ。



はぁ・・・おっと、溜息を(心の中でとはいえ)着くべきではないかな。空元気だとしても、やる気をださないとね。・・・はぁ。


さて、というわけでこれも要約すると・・・思った以上に薄い。

長くても10分で十分だっただろ、この話。


内容としては私が主導して盗みから大量殺人、果てには国家転覆罪まで企てていたというもの。恐らく会員にいる裏社会陣の罪に加えて飽き足らず事実無根の存在しない事件の罪まで私に吹っ掛けてきたのだろうと予想はつく。―――ひどくない?


ただ、予想以上に、かなりお粗末な出来だ。

パッと見ただけでも幾つもの疑問点や矛盾点が幾つもある。あいつらが無能だった?確かに無能でだが、そこまでではない。


無駄に多い罪状も一応、騎士団とかの検証する気力を削ぐとかの目的が恐らくあるんじゃないかな?


それに、会員内には裏社会の重鎮までいる。あそこで、自信なくして喧嘩を売る奴は死に絶える、あそこは言うならば、そう、蟲毒のような場所だ。―――まぁ、だからこそ自分は特別だと思いあがったり、力だけの脳筋馬鹿が蔓延っていたりするんだけれどもね。


ならば、可能性は限られる。まぁ、9割9分は、だろう。


・・・だとしても、せめて矛盾点くらいはなくしておくべきでは?

まぁ、あいつらがそういう阿呆共だから私と敵対するような結果になったわけだし、納得はするけどもさ。



「お、王子。そろそろ本題に・・・」


「何を言う!これも立派な本題であろうが!この悪事を世に知らしめねば!

おお、そうだ!本題で思い出したぞ!こいつは学園の発表会で―――」



ほら、こんなパーティーに序盤から参加してくるような格じゃない人がなぜかここにいるよ。しかもさっさと話を進めようとしているおまけ付き。あいつらのことだから



Q、十分な証拠はないけど、あいつを有罪にしたいです。どうすればいいですか?

A、権力でごり押しすればいいでしょう



って感じの思考が真っ先にきて、しかも都合よく条件に合う協力者(複数)がいて、実現可能だったから実行したんだろうなぁ、と簡単に思い至る。


要は適当な証拠さえあれば無理やり有罪にできるほどの権力者が会員側についているということ、なのだろう。


そうして、長い長ぁ~い発表(小学生未満)が終わってから、コンマ数秒、私はもう今後の方針について決めていたことを振り返り―――


そして、そのための時間稼ぎを開始する。



「・・・このような事実はありません!冤罪なのです!殿下!」


「ここまで証拠が出ていて言い逃れができるとでも!?お前の悪事はここまでだ!」



その証拠が明らかにおかしいのですが?

まぁ、王子や宰相があちら側についているのではこの場での勝ち筋はない。・・・国王はこいつのこと嫌ってそうではあるが、それでも第一王子。


腐っても鯛、ってことわざがあっただろう。そういうことだ―――あれ、これって誉め言葉だったっけ・・・?まぁいい、ニュアンスはわかるだろう。



「その証拠が間違っていると申しているのです!私は無実なのです!」


「ほっほっほ。見苦しいですぞ?嬢?複数の貴族から証言は出ているのです」



あーこの感じ、やっぱり少なくとも宰相は会員側についているのが確定だなぁ・・・お抱えの犯罪組織かなにかをどっかでつぶしたりしたのかなぁ・・・はぁ


なんて呑気なこと考えながら私は演技を続ける。できるだけ長引くよう途中途中で「わ、私は民のため、世のために身を削ってきたというのに・・・!(泣」って感じで泣きまねを入れたり、「私は、この日は部屋で裁縫をしておりました!そ、そうです!私は級友たちに人形を贈ったはずです殿下も・・・」って感じで地味に話題をそらしたりと小賢しい真似をして時間を稼ぐ。うざいくらいに稼ぐ。


この時ばかりは、本来すぐ終われる話を無駄に引き延ばす王子の無能さに感謝、しないな。だってこんな目にあっているのこいつのせいでもあるし。


それはそうとして、利用できるものはすべて利用して、意地でも時間を稼ぐ。



そう、それらはすべて―――



        「っ!?国王陛下のおなぁぁりぃぃぃ!!!」



                         ―――この時のため!



会場に緊張が走る。やはり来たか、王様。この人がサプライズで来るという情報は入手していた。この時まで時間を稼いだ理由、それは、王様が来る、


この瞬間至る所に人がいたパーティー会場に国王が通る為の「道」ができるらだ!



―――裁判で無罪を勝ち取る?



厳しい。宰相と王子という国王の身近なものが有罪を主張し、そして相当数の貴族が有罪になるよう根回ししているだろうから。



―――有罪になる前に宰相や王子たちを暗殺する?



悪手だ。今の状況で真っ先に疑われるのは私だ。もはや罪を認めたのも同然だろう。そもそもこの人外ども相手に暗殺を成功させるには私じゃ力不足だ。



―――罪を認めて情状酌量を望む?



ない。例え今、謝れば無罪になるとしても絶対にこいつらに対して謝りたくない。



―――ならば、とる手は1つ。そう、逃げる!



昔から偉い人は「三十六計逃げるに如かず」「逃げるが勝ち」と逃げることはいいことだとそう言っている!


国王が通る為に作られた「道」を時間稼ぎ中に準備していた魔術を用いて加速し、そのうえで魔法も使ってさらに速度を上げて突き進む。


視界が歪む。思えばここまでの速度を出すのは生まれてこの方初めてだ。


端から操作することは諦める。基本的に貴族というのは化物だ。

とある辺境伯の当主などパンチ一発で山を消し飛ばしたという実話まである。


つまり、止まったら終わり。全力全開で魔法と魔術を展開する。


魔法と魔術には様々な違いがあるが、1番大きなのは魔法は発動後も操作可能、魔術は発動後は自動で動く、これだ。


魔術を用いた身体強化と加速、そして、体への負担の軽減。これはまだいい。発動準備をばれないよう、時間稼ぎ中に行うことは大変だったが、発動さえすれば放置でいい。


そして、あらぬ方向に吹き飛ばぬように発動している物体を操作する魔法――30000個同時。この数をこの速さの中で動かすのは流石にきつい。


これは邪魔な料理や、置物をどかし、段差があったら平らにするために魔術で作った30000個の薄い楕円形で、伸縮性のある硬化可能な物体を操作する魔法だ。


30000個の物体を適切に変形、硬化などして、そして、それを用いたもはや自力では制御不能な私の動きの、コースを作ることによる疑似的な制御。


時間にしておよそ0.03秒、扉の前に着いた。


ここでいかに重要なのかはだ。この世界で最強の血筋である王家、その中でも歴代最強と謳われる現国王はこの速度にすら対応する。・・・魔法とか一切なしで。


ならば、国王が動いたら、私が逃げるより面倒なことになるようにすればいい。


30000枚のうち20000枚を国王の付近にいるおつきの者たちを動かすために使う。


正直、ここは賭けだ。王が端から周りのやつらのことを諦めるような奴なら、王の勝ち、王が私を捕まえることより、周りの奴らのことを大切にするなら、私の勝ち。


―――そして、扉を突き破ると、そこには、おつきの者どもにまとわりつかれた、愉快そうに笑う王の姿があった。ふふふ、やっt―――



『やってくれたなァ、小娘』っ!?こ、こいつ脳内に直接!?噓でしょ!?



ま、まぁいい、うん。この人がバケモノなのは知ってた。・・・魔法使わないで脳内に語りかけてくるのはなんなの、ほんと。


ま、まぁまぁ、賭けには、勝った。あとは、突っ切るだけだ!


残りの10000枚を使って滑走路の作成と障害物の排除、そして経路上に準備していた魔方陣を設置を行う。


そして、今から使う魔法の前提条件を満たすため魔法?技能?を使う。


これ、気持ち悪いからやりたくないんだけどなぁ・・・よし、やるぞ



―――『多重思考並列演算マルチパーソナル・カリキュレーター



頭の中が、僕と、私、2人に分かれる。


役割の分担、効率化。それを突き詰め、高速で"型"を構築していく。


自分が、自分で無いようなそんな感覚。とめどめのない気持ち悪さを抱きながらも、僕と協力することで、より多く、より洗練された魔法を動かす。


そして私は同時に約300万の魔法を展開する。そしてそれを僕が同時に魔術によって自律化。


ぶっつけ本番なのが不安だが、きっと大丈夫だ。今の私は乗りに乗ってる。


これを成功させなければ、数瞬後には騎士か王子か貴族に捉えられるのだ。


やるしかない。さぁ、行こうか。オリジナル魔法―――



―――『瞬間移動テレポート



原理としては「点」という1つの空間内にいろいろ詰め込むことで拡張するっていう行為を一切の差をなくし繰り返すことで、数学で演算可能にし、どこまで広げても結局は「点」だから同じだよねってことを自身を「点」としてする?みたいな・・・?


うーん、、、感覚的にやっているせいで言語化は難しいな・・・そこらへんは僕の担当だし。


あぁ、気持ち悪い。僕にはさっさと戻ってもらおう。

だからこれ、あんまり使いたくないんだよなぁ・・・


なんてそんなことを考えつつ、今度は余裕をもってさっきのあれを10000枚構築して「羽」とし、固定する。そしてそれを広げ滑空をする。

もう頭は使いたくないので魔術による自律化もしてしまおう。


しかし、この魔法テレポート、今回は慣性とかはそのままのおかげで助かったけど、それがないバージョンとか、色々応用、発展できそうでかなり気に入っている。


まぁ、それよりも、今は逃亡だ。


かなりの距離を飛んだからな・・・1日は追いつけないだろう。


ふと、脱出に成功し、気が抜けたからか、さっきのことを思い出す。


いやぁ、辺境伯や宰相、王子達のあの顔は笑えたな!・・・なんで思考加速とか無しで私のあの動きを認識できるんだよってツッコミはなしで、あの人外どもめ。


会員だろう奴の中では私が魔術を使った瞬間叫びそうになり、面白いくらい顔が歪んだ、とんでもない厚化粧していた奴が印象に残ったな。


――あいつらは、目で追ってきたりはしてない、ただ魔術を使おうとしていたことに気付いただけだった。少し安心、あんな化物が幾つもいたら敵わない。


それにしても、あの厚化粧・・・あっ、思い出したら笑いがっ、あは、ははは



あっはははははははははははははははは!―――はぁ・・・はぁぁぁぁああぁ・・・



なんなの上位貴族共あいつら。魔法も魔術も一切使わないであの速さを目で追えるってことは、あれ素の身体能力なわけだよね?


意味わかんない。私は普通に素の身体能力に関しては前世以下なのだけれども?



・・・どうしてこうなった



なんでそんな化物どもに追われる羽目に合っているんだ?


いやほんと、私悪いことはしてないよ?たぶん。


裏社会や貴族の暗部とかに関しては必要悪ってことは分かってるから、明らかにやりすぎなところをつぶして回るだけで済ましていたし・・・


貴族令嬢たちに関しても、周りに迷惑をかける奴らのプライドへし折ってあんまり派手に動けなくしたり、もはや、いつか反乱を引き起こすきっかけになりそうなほど、平民差別の激しいやつのことを少々、しただけなのに・・・


後は、まぁ、明らかに違法な行為をしてる一般の店をつぶして回ったり、悪徳商人の被害にあってる人たちに伝手と相場を教えたり、・・・あぁ、学園でみるに堪えない虐めを止めたりもしたなぁ・・・


いやさぁ?恨みを買うことは分かっていたよ?ただ、たださぁ・・・


まさか、罪状すべて冤罪どころか、ものまであるとは思わないじゃん・・・


まぁ確かに、少しでもそういう冤罪吹っ掛けることのできるような証拠は王家ご用達の暗部すらも気づけない位くらいには、何ならそのために組織を立ち上げ、その組織に罪を擦り付けてまでひたすらに消し去ったけどさぁ。


せめて、「○○の時どこどこにいたな。実はそこは違法な取引を行っていたと調べがついている!お前も関与していたんだろ!」ぐらいだと思うじゃん・・・


まさか、学園で食堂にいるのがみられている時間帯に、「王都の裏路地で違法な取引をしてる現場を見たという証拠がある!」とかいう、頭のおかしいものとか、それに似たようなものをあんなに持ってくるとは、思わないじゃないか・・・


意外と一部の奴らには慕われていたと思っていたんだけどなぁ・・・せめて、その時食堂にいたのを見てますって言うくらいしてくれる子がいて欲しかった。


まぁ、どうせ私は逃げると決めていたし、あの状況じゃ仕方ないかなぁ・・・


よし、切り替えるとしよう。


当初の予定では、今飛んでいるプリネスヴェル公爵領内にあるダンジョンに隠れようと思っていたが・・・予想以上に遠くへ飛べそうだ。かなり調子がいい。


とすれば、目的地変更。


新たなる目的地はこのプリネスヴェル公爵領の隣領であるアルムウォート侯爵領にある、この国で最も高い山デストラティア山―――その標高、驚異の73975m。


ふざけている?残念、本当だ。


彼の山は「神話の傷跡」。つまり、一切の常識が通用しない人外魔境がその一つ。


その危険性から、人が全くと言っていいほど来ない(メリットがないからだけど)。その頂上に至っては、この山にはびこる化物すらも寄り付かない(理由は不明)。

弾幕の中に敵はいないから、逆に安全なのと同じだ。


あそこは一切魔法が使えないから寒さと酸素がきついけど私ならそこは特殊能力チートで一応何とかなる。


要は、逃げ場所にうってつけということだ。


その頂上で、想定以上に早いが、私の特殊能力の真髄にしてを使ってしまおう。



・・・予想以上に寒い。うぅ、予定、変更しなくてよかったかなぁ・・・



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


ちょっとした裏話


§主人公の癖


この主人公が語り手口調なのは、転生前にできた癖。


小学校の頃、学校で授業中に唐突にふざけたり、先生を馬鹿にする問題児に対して、

オブラートに包んで「うざい。気持ち悪い。黙れ。」といったところ、

相手に「黙れよ!うぜぇ奴だな!」と、自分が言いたかったことをド直球に言われ、

当初は「はぁ!?ふざけるなよ!」と、思っていたが時間がたつにつれ、

実は自分も傍から見るとそういう風に見えるのでは?と、不安になり、

そして「あんな奴と同列にみられるなんて屈辱には耐えられない」、と

その後、常に自分がそのように見られる行動をしていないかどうか、自分を客観視する癖がついた。


そこに、小学校から高校までのボッチ生活、そして軽度の中二病の合わせ技で、

自分の脳内で語るような思考をする不思議な癖がついた。

また、この語り手口調の時はかなり素と違った口調をしたり、口調がちょくちょく変わったりと、色々不安定な模様。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



§学園


正式名称 ウェスティンペール王立魔法及び魔術並びに武術、戦術、学理教育学園

通称 学園(学園が使われているのはここだけなため。他は、学院だったり修道院だったり、教育所だったり、学術都市だったりと違う)

ちなみに、公式の施設名は基本この王国では↓のように記される。

【あるなら固有名/(建設地名)/所有/(設立者)/施設の目的/一般的施設名】

                    ※()付きのはあったりなかったりする


貴族が13歳から(12歳はこの国では節目の年であり、貴族は用事がありすぎたため、生徒が年間平均4割欠席とかいう事態に。結果創立からわずか3年で12歳入学から13歳入学に変更)強制入学。平民が試験を受け、一定以上の成績を出した場合にも入学できる場所。


ラノベおなじみの「形式上は貴族と平民が平等」が採用されている。

もちろん、平民を理由とされた虐めなどはあるが、学園は黙認している。

なら意味がないのでは?って?そんなことはない。


この決まりがなかったら、身分格差が酷いこの国では敬語を間違っただけで不敬罪、授業で貴族に怪我をさせようならば死刑がまかり通ってしまうので、平民にとって即死トラップが歩いて向かってくる地獄になる(しかも下手に避けても不敬罪判定食らって、お亡くなりのクソゲー)。


この学園で一定以上の実績を残したものは名誉貴族(1代限り、領地なし)となれる決まりがあり、一部平民はそれを目指す(理由としては主に恋愛)。


なぜこんな形式になるのかと言えば、貴族の教育はもとより、本命は「強大な力を持つ平民の確保」。虐めを見逃しているのも、それくらいははねのける強さを求めているから。


そのため、この学園は王国法の貴族と平民の厳しい区別に対して、あまりにも平民にやさしい。


という、もっともらしい建前はおいておき、実際は学園長がただただ、身分を超えたラブコメを見たいだけだとか


とある生徒Sさんによると学長室で「うおおおお!いった!あいつやったぞ!もうこれは背中押してやるっきゃないでしょ!もってけ泥棒!これでお前は名誉貴族だ!幸せになってみろ!」とか叫んでいたとかいないとか・・・


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


§貴族


王国において貴族は、国を守る義務と、王に従う義務、その対価として領地を賜る権利を得るということになる。


王国法において平民はかなり持つ権利が少なく、王侯貴族の持つ権力が絶大だが、以外なことに平民の不満はそこまで大きくない。それは貴族たちが絶大な武力を持ち、それをもって自分たちを守ってくれているという認識があるからである。


魔法やらなんやらがないこちらの世界とは違い、場合によっては人一人が国を滅ぼすことすら可能なこの世界において、優秀な血を受け継いできたうえ、学園での教育と競争によって成長してきた貴族はまさにワンマンアーミー。


どんなに偉そうにしていても、そいつが1匹で町が滅ぶような魔獣を数万匹単位で斃すというそれに見合った実績を持っていたのなら、ある程度は納得できるというものなのだ。


それ故、貴族も様々なしきたりや美徳があるが、結局は力が最も重視される傾向にある。なので、一見不満が出そうな学園の名誉貴族制度だが、それを通して優秀な血と戦力を取り込め得るため、以外なことに大多数の貴族たちは賛同している。(誇りだ何だといってはいるが、結局のところ基本貴族の根は脳筋)


爵位は、公爵 侯爵 辺境伯 伯爵 子爵 男爵 の順に偉いのが基本だが、辺境伯に関しては、特別な土地を任されるある家系だけは公爵と同等の権力を持つ。また、名誉貴族は男爵から伯爵まであり、例えば名誉伯爵の場合、子爵≦名誉伯<伯爵 と扱われる。また、世襲しない貴族として他に騎士爵、世襲に3代までという制限がある準男爵がある。


そのうち騎士爵は貴族というより、騎士という役職として扱われることのほうが多い。基本的に騎士団か誰かの護衛に着くため、屋敷すら持って無いやつすらいる。


準男爵は一定以上の功績を立てないと没落するため、邪魔になった子爵から男爵を爵位を没収でなく、もっと軽い罰である降爵で貴族から外すために作られた(が、今は世襲する貴族を増やしすぎず、爵位を与えたという形をとれるため、功績を立てた冒険者などの平民への褒美として名誉貴族と並び、よく使われている)。


また領地は王都を中心として、公爵 侯爵 伯爵 子爵 男爵 準男爵 辺境伯 の順に右ほど遠くに置かれる。


強さとしては基本、王>||>公爵≧辺境伯※>侯爵≧辺境伯>||>伯爵>子爵>男爵となる。(※の辺境伯は特別な土地を守っている)


騎士の強さは最も強いやつが公爵家当主くらいで、平均としては子爵家当主。

名誉は偉さと同様の強さ。

準男爵は普通に男爵家より弱い(基本)。


伯爵家までは魔法の力を持った一般人とも言えるが、辺境伯以降は生物としての格が違う。現王レベルになると本気を出せば魔法無しでも雷速で動ける肉体スペック。


よって伯爵家の生まれで同学年内でトップの実力を持つ主人公は十分異常。

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