第9話 親玉スライム

 マザースライム Lv50


 HP 9000/9000

 MP 1550/1550

 ATK 2113

 INT 880

 DEF 5120

 AGI 550


 魔法:<炎魔法ファイアLv3>、<氷魔法アイスLv3>、<雷魔法サンダーLv3>、<風魔法ウィンドLv3>


 スキル:<粘液>、<消化>、<吸収>、<分裂>、<合体>、<剣術Lv2>、<槍術Lv1>


 <分裂>:体の一部を使ってベビースライムを生み出す

 <合体>:ベビースライムと合体する


 なるほど、分裂に合体......。予想通りのスキルを持っている。いくつものベビースライムを生み出しては畑を襲わせ、自分は洞窟の隅っこでステータスは独り占めしてたっていうわけか。なんと怠慢なボスなんだ。剣術と槍術に関してはスライムに関係なくないか?


《危険!A級以上の魔物に遭遇。撤退を推奨します》


 確かに、これはやばい。全ステータスが負けているし、あのHPとDEFでは全く歯が立たないだろう。というか、推奨階級はD~Cじゃなかったのか?


《マザースライムはその特性上、あまり広く知られていないレアエネミーです。農家やギルド側は巣屈には通常のスライムが大量にいるだけだと判断したのだと推測します》


 そうか。まぁしかし、いくつか大幅に弱体化できるステータスがあるじゃないか。


「<ラディk

「ドゥオォォォォッッッ!!」


 <根基ラディカル>をしようとした途端、マザースライムが轟音を鳴り響かせる。おかげで詠唱は途切れてしまったが、HPとDEF、そしてAGIは頭の中で素因数分解が完了していた。これは効いている証拠なのか?


《いいえ。<根基ラディカル>の使用は失敗しました。マスターが<根基ラディカル>を使用したタイミングでマザースライムが<分裂>し、ステータスが変化したためだと思われます》


 助手の読み通り、マザースライムから3体の巨大なベビースライムが飛び出してきた。


 ベビースライム Lv23


 HP 216/216

 MP 30/30

 ATK 102

 INT 34

 DEF 104

 AGI 62


 今までのベビースライムより、はるかに強いな。しかし、これくらいのステータスなら問題ない。


 ベビースライム Lv23


 HP 2^3・3^3/2^3・3^3

 MP 2・3・5/2・3・5

 ATK 2・3・17

 INT 2・17

 DEF 2^3・13

 AGI 2・31


 よしよし、かなり大きな素数を持ってるじゃないか。


「今度こそ、<根基ラディカル>!」


 ベビースライム Lv23


 HP 6/6

 MP 30/30

 ATK 102

 INT 34

 DEF 26

 AGI 62


 HPが216だと知った瞬間からこの結果を確信していた。


「216は6の3乗だ!覚えておけっ!」


 いくつか凶暴なステータスのままではあるが、このHPとDEFでは剣先が当たっただけでベビースライムは絶命してしまった。


「よし、この調子で次のベビースライムも」


《忠告。マザースライムが詠唱を開始しました》


 そうだ。完全に頭から抜けていた。ここには強めのベビースライムが2体と、絶望的な強さを持つマザースライムがいる。特にマザースライムの攻撃は即死級だろう。


 マザースライムの前方に赤色の魔方陣が展開されていく。


「あれは、農家のおじさんが使っていたやつか」


《<炎魔法ファイア>です。ご注意ください》


「ドゥアァァッ!!」


 鈍い発声とともに豪速の火球が飛び出してくる。


「あぶねっ!」


 軌道はわかっていたとはいえ、想像以上のサイズと速度だ。マザースライムはほか属性の魔法も持っていたよな。こんなの、初見で避けきれる気がしない。だが、幸いなことに、近くにいたベビースライムがマザースライムの火球に飲まれ、激しく燃え上がっていた。


「私もああなるとこだった。にしても、スライムはよく燃えるんだな。このベビースライムたいまつのおかげで両手が自由になった」


 私は左手に持っていたたいまつを放り投げ、マザースライムと対峙する。しかし、この好状況でも勝てる可能性はまだまだ低い。


「ドゥオォォォォッッッ!!」

「ちっ、また分裂か」


《どうやら、味方がいなくなると<分裂>する習性があるようです》


 マザースライム Lv50


 HP 7770/7770

 MP 752/755

 ATK 1035

 INT 513

 DEF 4091

 AGI 381


 やはり、分裂するとベビースライムに与えたステータスの分だけステータスの値が減少しているな。それに、このステータス......。根基の値も全く小さくなさそうだが、あいつが活躍する番が来たようだな。

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